研究課題/領域番号 |
20K10907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
徳武 千足 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (00464090)
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研究分担者 |
芳賀 亜紀子 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (10436892)
中込 さと子 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (10254484)
鮫島 敦子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (50759363)
豊岡 望穗子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (90865643)
金井 誠 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60214425)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 乳児窒息予防 / 産育習俗 / 添い寝 / 添え乳 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の産育習俗の一つである添い寝や添え乳が乳児窒息死の危険因子といわれ、実際に母親がヒヤリとする経験は1割以上に認めている。諸外国では乳児窒息予防のガイドラインやChild Product Safety Guideが作成されているが、日本には見当たらない。育児の考え方や方法は、国や文化によって変わると同時にそれらのリスクも異なるため、本邦独自のChild Product Safety Guideが必要であると考え、Child Product Safety Guideの作成を目指している。これにより、事故につながる前のインシデント経験が減ることで、窒息死の予防にもつながることが期待できる。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、令和3年度に調査した生後1か月の子どもを育てる母親に対して、母子の睡眠環境と窒息に関するアンケートについて、日本母性衛生学会へ論文投稿し「産後1か月における母子の睡眠環境及び乳児窒息に関するヒヤリ・ハット経験の実態と関連因子の探索」として受理された。研究概要としては、生後1か月の子どもを育てる母親は、夜間に使用する寝具は、親と共有が最多で37.0%,子ども用布団とベビーベッドの使用は各々3割であった。添い寝は61.6%、添え乳は22.8%が実施していたが、方法や注意点の指導を受けた経験がない割合が添い寝53.5%、添え乳29.3%を占めた。乳児窒息に関連したヒヤリ・ハット経験は、母親の10.2%が経験し、その7割が産後3~4週間に発生していた。ヒヤリ・ハット経験がある母親は、ない母親より、有意に寝かしつけ時に周囲に物を置かないように注意を払っていた。これらより、産後1か月以内に1割の母親が乳児窒息のヒヤリ・ハット経験があったため、分娩前から子どもを迎えるための生活環境を整え事故予防対策を図れるようなガイダンスが必要であるという結論に至った。 さらに、令和4年度に実施した、生後1~2か月、4~5か月、10~11か月の子どもを育てる母親に対する、母子の睡眠環境と窒息に関するWebアンケートは、それぞれ、生後1~2か月が137例、4~5か月が165例、10~11か月が220例からの回答が得られた。現在、分析を継続して論文投稿に向けて準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始当初のコロナ禍が影響し、研究フィールドの開拓が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、研究期間に実施した調査の論文化を目指す。
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