研究課題/領域番号 |
20K10914
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
瓜生 浩子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (00364133)
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研究分担者 |
長戸 和子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30210107)
久保田 聰美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (50827631)
畦地 博子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80264985)
中井 美喜子 高知県立大学, 看護学部, 助教 (80827634)
坂元 綾 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584342)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 家族看護 / コンフリクト / 教育プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
患者・家族と看護者の間に生じやすいコンフリクトの特徴、コンフリクトにつながりやすい看護者の認知とコミュニケーションの特徴を明らかにし、発生要因の観点から看護者と患者・家族の傾向を把握する。また、患者・家族と看護者の間にコンフリクトが生じる前段階の兆しを捉える視点と、関係の立て直しを図る方略を明らかにする。これらをもとに「患者・家族と看護者間のコンフリクトの発生・悪化を予防する教育プログラム」を開発し、その効果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、患者・家族と看護者の間のコンフリクトの発生および悪化の予防を目指して、看護者を対象とした教育プログラムを開発することである。患者・家族と看護者の間には様々なコンフリクトが発生することが多いが、その多くは当事者の主観的認識から生じており、医療紛争になる前の認知齟齬の段階から対応することが必要だと言われている。したがって、早期にコンフリクト発生の兆しを察知し、適切な対応をとることで、関係悪化や当事者の苦悩を防ぐことができると考え、本研究では家族看護の考え方を活用しながら、コンフリクトの予防を積極的に図るための教育プログラムの開発を目指している。 今年度は、引き続き、患者・家族と看護者の間に生じやすいコンフリクトの特徴を明らかにすることに取り組んだ。昨年度得たエキスパート看護師や看護管理者、患者・家族への聞き取りのデータに、文献から抽出した患者・家族と医療者とのトラブルや認識のずれが生じている場面をデータとして補い、分析した。その結果、患者・家族と看護者の間に生じやすいコンフリクトの特徴として、患者・家族が抱く思いや感情に対する看護者の察知不足、患者・家族の期待と看護者の対応とのギャップ、患者・家族の不満や怒りからくる攻撃的態度とそれに対する看護者の防衛的反応から生じる距離などの様相が見えてきた。 次の段階として、患者・家族と看護者との間のコンフリクトの兆しを捉える視点と関係の立て直しを図る方略を明らかにするため、エキスパート看護師を対象とした面接調査を計画し、インタビューガイドの作成に取り組んだ。現在はデータ収集に向けて、研究倫理審査受審の準備を行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
看護者を対象にロールプレイと聞き取り調査を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響と本務の多忙により、実施に向けた準備を整えることができず、実施に至らなかった。文献によるデータの追加と、研究計画の修正を行い、データ収集の準備をしているところである。
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今後の研究の推進方策 |
研究目標3(患者・家族と看護者の間にコンフリクトが生じる前段階の兆しを捉える視点と関係の立て直しを図る方略を明らかにする)について、エキスパート看護師を対象とした面接調査により明らかにする。その結果を基に、「患者・家族と看護者間のコンフリクトの発生・悪化を予防する教育プログラム」を作成する。 当初計画では、作成した教育プログラムを活用して看護者を対象とした教育を実施し、効果の検証と洗練化を行う予定であったが、最終目標を教育プログラムの作成までに修正し、実施する。
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