研究課題/領域番号 |
20K10923
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
三木 祐子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (20504715)
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研究分担者 |
南川 雅子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (10255961)
伊藤 文子 帝京大学, 医療技術学部, 講師 (30738018)
宮崎 誠 帝京大学, 理工学部, 助教 (60613065)
鈴木 良香 帝京大学, 医療技術学部, 助手 (70746974)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小学校がん教育 / テーラーメイド型教材開発 / ICT教材 / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
近年、子育て世代のがん罹患者の増加、結婚や出産年齢の高齢化に伴い、がんの親をもつ子ども(特に学童)が増加している。文部科学省は、2020年度より小中高校のがん教育を順次全面実施で推進する一方、現在のがん教育は生活習慣病中心の予防的内容が多く、教員のがん知識や理解の不十分さ、外部講師の確保、がんの親をもつ子どもへの具体的配慮等の課題が未解決のままである。 本研究では、現行の小学校がん教育の課題解決を目指した教材を開発し、「対象者共通の適切な教育内容の提供」「様々な背景にある対象者別に特化した教育内容の選択」のアプリケーションソフトを試用・評価し、子どもや家族への配慮・教員の負担軽減等に貢献する。
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研究実績の概要 |
1.目的:昨年度に実施した動画教材の試用(動画視聴)と評価について、今年度はさらに 研究対象者を拡大し、教材の最終化を目指した。 2.教材の再改訂、第3段階の教材試用・評価、修正(教材の最終化)、教材のホームページ公開に向けた準備: 【教材の再改訂】昨年度の教材(試作版)試用と評価(第1・2段階)の結果から、子どもの教材利用は、「がんに対する知識量の増加」「がん細胞と免疫反応・治療等への理解と関心の向上」に繋がることを確認した。また「他者(家族や友達)にも知ってほしい」との意見があり、がん教育の波及効果が期待できた。一方、昨年度の指摘事項「登場人物とがん治療との関連性が不明瞭」「子どもの動画視聴に対する集中力の低下」について、今年度は分かりやすいイラストの提示、動画へのBGMや効果音の挿入を行い、子どもの理解力と集中力の向上を目指した教材の再改訂版を作成した。【第3段階の教材試用・評価】今年度は、小学生や小学校教諭(養護教諭含む)を対象とした。当初は、小学校のがん教育の授業を設定とした場面を検討したが、小学校側の様々な事情等から実現不可能となり、小学生と小学校教諭は各々別の学校に属する者とした(小学生は学童保育に通う者とした)。対象者は、昨年度作成した3種類の教材の再改訂版(①がんの親をもつ小学生用、②がんの親と死別した小学生用、③元気な親(がんの治療を経験したことがない親))から自分が視聴したい教材を1つ選択し、試用と評価を行った。現在、研究成果をまとめているところである。 【教材のホームページ公開に向けた準備】教材利用者(不特定多数)が時間・場所を問わず視聴したい教材を自由選択・活用可能にするべく、コンテンツ(ホームページ掲載事項・訪問者属性等の検討)、およびプログラム(訪問者カウント・がん教育関連のクイズやアンケート等の検討)の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教材試用・評価は当初の計画通りに遂行できた。一方、ホームページへの教材公表については少々遅れ気味であるため、今年度中の早い段階で実現可能にするべく、現在、作業スケジュールを再確認・再調整しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度であるため、①ホームページの完成と動画教材(完成版)の公開、これまでの研究成果発表(論文投稿・国内/国際学会)を予定している。特に国際学会における成果発表については、これまで当該研究を開始した頃より、コロナ禍に伴う海外渡航の中止や制限から実現不可能であったため、今後、政府や大学、および学会や開催国の方針等を踏まえ、できる限り実現できるよう準備を進めたいと考えている。 特にがんにかかった親をもつ子どもへの「がんに対する正しい知識の提供」「精神的ケア」等は諸外国においても共通の課題であるため、本研究にて開発したがん教育教材の内容、活用目的や意義等について、海外のがん看護における研究者、がん当事者の方々と情報共有・意見交換しながら、わが国におけるがん教育の在り方、教育方法等を検討したいと考える。
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