研究課題/領域番号 |
20K10951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 大手前大学 |
研究代表者 |
鈴井 江三子 大手前大学, 国際看護学研究科, 教授・研究科長 (20289218)
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研究分担者 |
有馬 美保 関西医療大学, 保健看護学部, 講師 (20554538)
西村 直子 大手前大学, 国際看護学部, 教授 (30548714)
エレーラ ルルデス 大手前大学, 国際看護学部, 准教授 (40597720)
判治 康代 大手前大学, 国際看護学部, 助教 (70595800)
木村 聡子 大手前大学, 国際看護学部, 講師 (90524918)
望月 明見 大手前大学, 国際看護学部, 講師 (30289805)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 女子受刑者 / 養育能力 / 児童虐待 / PNPS / 肯定的・否定的養育行動 / 刑務官 / PTSD / 矯正施設 / 肯定的否定的 / 養育行動 / 乳幼児 / Three R' 理論 / 子ども / 子育て支援 / 18歳未満の子ども / 肯定的・否定的 / 尺度 / 子育て / 養育能力向上 / 効果 / 研修プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
18歳未満の子どもをもつ女子受刑者を対象に,①PNPS(Positive and Negative parenting Scale)を用いて養育能力を明らかにし、各受刑者が必要とする子育て支援を行う。また,②女子受刑者へのトラウマ・ケアに加えて,③乳幼児期の子どもをもつ女子受刑者を対象とした面談を行い,JNCATS (日本版Nursing child assessment teaching scale)を用いて親子の相互作用を評価した子育て支援を行う。この他,④刑務官を対象にした児童虐待に関する意識調査と女子受刑者特有の処遇上の配慮に関する研修プログラムを作成し、その効果を検証し汎用性を図る。
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研究成果の概要 |
女子受刑者の子育て養育能力を調査した結果、否定的養育行動の過干渉を示す人が多く、特に入所回数が多く刑期の長い人は児童虐待を疑う要配慮水準の値を示す人が多かった。乳幼児期の子どもをもつ母親を対象にThree R’s理論を用いた継続的子育て支援を行うことで出所後の育児を肯定的に捉えることが分かり、年代別に継続的な子育て支援の必要性が示唆された。 刑務官がもつ女子受刑者の精神状態やPTSDに関する認識調査も行い、勤務経験に関係なく、PTSDへの対応にストレスを感じ適切な知識を得たいと希望していた。そのため、海外の刑務所研修で得た知識を基に女子受刑者の社会復帰支援マニュアルを作成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
女子受刑者の多くは親から受けた養育体験が乏しいため、適切な養育行動が分からず、否定的養育行動の過干渉を示す人の多いことが分かった。中でも、入所回数が多く、刑期の長い女子受刑者は児童虐待を疑う要配慮水準の値を示す人が多いことも分かった。また、乳幼児期の子どもをもつ母親にはThree R’s理論を用いた継続的子育て支援を行うことでボンディング形成に効果的であることが分かり、年代区分に応じた子育て支援の必要性が示唆された。 加えて、刑務官も女子受刑者の精神状態やPTSDへの対応にストレスを感じ、適切な知識を得たいと希望していたことが分かり、これらの研究成果は本邦初であり、学術的、社会的意義がある。
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