研究課題/領域番号 |
20K10958
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
西嶋 真理子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50403803)
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研究分担者 |
達川 まどか 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (20849690)
柴 珠実 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (60382397)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 発達障害 / トリプルP / ペアレントメンター / 子育て支援 / トリプルP / ペアレントトレーニング / ペアレント・メンター / 発達障害児 / 家族支援 / 市町村 / 保健師 / 発達支援担当者 / 3歳児健康診査 / 多職種連携 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまで発達障害児を育てる親に対してペアレントトレーニングを実施し、親の育てにくさの軽減、児の問題行動の減少や社交的行動の改善を確認した。またペアレント・メンターを育成し、相談会を通して、ペアレント・メンターと協働した家族支援体制を構築した。次の段階として、発達障害に関する社会資源の不足する市町村で切れ目ない支援を行うために、保健活動の中で、どのようにペアレント・メンターと協働した発達障害児の家族支援を組み入れていくかを明らかにする必要がある。本研究では、市町村の包括的な母子保健活動として、ペアレント・メンターや保育・福祉部門と連携した発達障害児の家族支援プログラムを開発し検証する。
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研究実績の概要 |
市町村の包括的な母子保健活動として、ペアレントメンターや保育・福祉部門と連携した発達障害児の家族支援プログラムを開発し検証することを目的として、以下の研究を行った。①市町村の母子保健担当者にフォーカスグループインタビューを行い、発達障害を念頭に3歳児健診で気になる子どもについて、どのように継続支援が必要な事例かどうかを判断しているか、そのアセスメント内容と親支援の質的分析、②発達障害(疑いを含む)のある子どもの親に対してペアレントメンター相談会やペアレントトレーニングを実施し、その効果の分析、③保育所・幼稚園等で発達障害児を担当する保育士が感じる困難について調査票の自由記述より質的分析、④市町村における発達支援担当者にインタビューを行い、ペアレントメンターとの協働を視野に入れた発達障害児者と家族支援の課題の分析、⑤小規模の市町村向け発達障害児の家族支援プログラムの作成を意図し、母子保健・子育て支援等の担当者によるケア会議を行い、市町村の包括的な支援に必要な協働した活動について分析。 これらの研究の結果、①では、保健師は児の診断名(疑いを含む)でなく母親の心情を一貫して重視し、タイムリーな支援を目指し、親子保健部署で各種保健事業と連動させ、他の部署を含めた日常的な見守りを基盤に展開させていた。②では、コロナ禍であったため、リモートによるトリプルPを使ったペアレントトレーニングを行った結果、親の子育てのふるまいや親の抑うつ・不安・ストレスにおいて、対面での介入と同程度の改善効果が確認できた。④では市町村の発達支援担当保健師が捉えた発達障害児者と家族支援の課題として5つのカテゴリーが抽出され、ペアレントメンター等の地域資源と連携した支援体制がないことを課題として捉えていた。⑤では、子育て支援資源が限られる中山間地域においてメンター相談とトリプルPの介入により長期的な効果を確認した。
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