研究課題/領域番号 |
20K11011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
久木原 博子 福岡大学, 医学部, 教授 (50268950)
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研究分担者 |
木村 裕美 福岡大学, 医学部, 教授 (00301359)
安藤 満代 第一薬科大学, 看護学部, 教授 (10284457)
西尾 美登里 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 講師 (20761472)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レジリエンス・トレーニング / 高齢者施設ケア職員 / ストレス / 睡眠 / ケアの質 / ヨーガ療法 / レジリエンストレーニング / 高齢者施設職員 / バーンアウト / ヨーガ / マインドフルネス瞑想 / レジリエンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,高齢者施設で働く職員を対象としてレジリエンストレーニングを実施し,ケアの質向上への効果を調べることである.レジリエンストレーニングはマインドフルネスを基盤としたプログラムとヨーガを基盤としたプログラムを作成し,レジリエンストレーニング後の参加者の心理・身体的変化を調べる.その心理・身体的変化が要支援・要介護高齢者へのケアの質にどのように影響するのかを評価し,ケアの質向上に役立つレジリエンストレーニングのプログラムを開発する.
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研究実績の概要 |
今年度は高齢者施設で働くケア職員240名を対象に,不眠重症度(ISI),精神的健康度(WHO-5),レジリエンス(CD-RISC-10),不適切なケアを予防する職員の特性,ケアの質を調査内容として,高齢者施設職員の睡眠の質と精神的健康やレジリエンス,ケアの質との関係を明らかにした.その結果,不眠症あり群(不眠重症度の高い人)は不眠症なし群(不眠重症度の低い人)に比べて,有意に精神的健康度やレジリエンスが低かった(各,p=.025,p<.001)また,不適切なケアを予防する職員の特性得点は,不眠症のあり群が不眠症なし群より有意に低かった(p=.025).不眠症の人は,精神的健康度やレジリエンスが低いことが示唆された.この結果は国際学会で報告した. さらに今年度は,以下の仮説を検証するためにレジリエンス・トレーニングを高齢者施設で働くケア職員に実施した.この研究の仮説はレジリエンス・トレーニングにより1)施設職員自身のレジリエンスを高めることができる,2) 施設職員のストレスが低減する,3) 施設職員の睡眠の質を上げることができる,4)要介護高齢者へのケアの質を向上させることができるであった.高齢者施設で働くケア職員60人を対象に,ヨーガ療法を中心としたレジリエンス・トレーニングプログラムをWebで配信し,自宅で就寝前にトレーニングを実施してもらった.作成したトレーニングプログラムの効果の検証のために,2週間の非介入期間と2週間の介入期間のデータを比較した.睡眠の評価には標準的な睡眠スケールの他に,客観的指標としてMicro Tag 活動量計 (MTN-220)を使用した.2023年3月末にデータの収集は終了した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度予定していた研究計画は2つであった.第1の研究は,高齢者施設で働くケア職員を対象に睡眠の質と精神的健康やレジリエンス,ケアの質との関係を横断的研究で明らかすることであった.第1の研究結果は国際学会で報告した.第2の研究はレジリエンス・トレーニングプログラムの効果(4つの仮説)を検証することであった.2つの研究計画の結果が得られ,現在,その結果を論文にまとめている.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は第1の研究の対象者を増やしたデータの解析と,その結果を投稿する予定である.また,第2の研究も解析後,国際科学雑誌に投稿する予定である.
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