研究課題/領域番号 |
20K11013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 仙台青葉学院短期大学 (2022) 山形大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
小林 淳子 仙台青葉学院短期大学, 看護学科, 教授(移行) (30250806)
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研究分担者 |
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 教授 (20431596)
赤間 由美 山形大学, 医学部, 准教授 (90700021)
遊田 由希子 (藤村由希子 / 藤村) 岩手医科大学, 看護学部, 特任准教授 (90336438)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 加熱式たばこ / 紙巻たばこ / 20歳台30歳台女性 / 能動喫煙 / 受動喫煙 / 妊産婦 |
研究開始時の研究の概要 |
加熱式たばこによる妊産婦の能動・受動喫煙を防止するために、 ①全国の市区町村から年間出生数上位10%を抽出し、妊娠届出時から出産後まで妊産婦を対象に縦断的に加熱式たばこによる能動・受動喫煙の実態と妊産婦の健康状態を把握する。 ②①に基づき、加熱式たばこによる能動・受動喫煙と妊産婦・出生児の健康状態との関連を縦断的・関係探索的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
(株)マクロミル社にインターネット調査を依頼し、2021年2月、同年10月の2回の調査に回答した20歳台・30歳台の女性310名を対象者として、2022年3月に3回目調査を実施した。調査内容は1・2回目調査と同様で、紙巻たばこ(以下紙巻)と加熱式たばこ(以下加熱式)による能動・受動喫煙等の実態を縦断的に把握した。調査の同意を得た220名(71.0%)より回答があり、その内1・2・3回目の喫煙歴に明らかな齟齬がある25名を除外した195名(20歳台76名、30歳台119名)を分析対象者とした。 喫煙者数(率)は、紙巻1回目9名(4.6%)・2回目7名(3.6%)・3回目8名(4.1%)、加熱式1回目11名(5.6%)、2回目9名(4.6%)、3回目11名(5.6%)で、紙巻・加熱式共に有意な変化は認められなかった。 2021年2月実施の1回目調査では分析対象者619名中、紙巻の喫煙者数(率)は40名(6.5%)、同年10月実施の2回目調査では分析対象者288名中11名(3.8%)であり、喫煙者の半数強が2回目調査で脱落した可能性がある。質問紙調査と同様にインターネット調査においても喫煙者のデータ収集は困難と考えられる。 受動喫煙率は、紙巻1回目23.6%・2回目31.8%・3回目22.6%、加熱式1回目19.6%、2回目20.5%、3回目21.0%で、紙巻では2回目と1・3回目とで有意差があり、加熱式では有意差は認められなかった。紙巻・加熱式共に喫煙率は4~5%であるのに対し受動喫煙率は20%を超えており、受動喫煙対策が十分とはいえない。特に加熱式は受動喫煙率が僅かではあるが相対的に増加しており有効な対策が急務である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年2月・10月に実施した調査の対象者310名を縦断的に調査することから、3回目調査では当初より50%の回収率を目標とした。220名(71.0%)から回答を得たが、1・2・3回目の喫煙歴に明らかな齟齬がある25名を除外した結果、分析対象者は195名(62.9%)となった。対応のあるデータであり分析には十分なサンプル数を得ることができた。 喫煙者が脱落している点に留意を要するが、20歳台・30歳台女性の喫煙率・受動喫煙率の概要を把握することができた。COVID-19による影響と研究代表者の定年退職に伴う異動の影響から、喫煙・受動喫煙と健康状態等との関連について詳細な検討は次年度継続する。
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今後の研究の推進方策 |
紙巻・加熱式の喫煙率・受動喫煙率について、1・2・3回目の調査結果の把握まで進むことができた。今後は研究目的に即して、喫煙・受動喫煙と健康状態との関係、妊婦・子供への受動喫煙の実態、喫煙・受動喫煙の縦断的変化から20歳台・30歳台女性の喫煙・受動喫煙のパターンについて、一次集計・二次集計により明らかにする。 加えて、今回の1回目あるいは2回目調査で「喫煙経験あり」と回答して、2回目あるいは3回目調査で「喫煙経験なし」と回答して分析対象者から除外した回答者並びに1回目調査から脱落した喫煙者の特徴について検討する予定である。
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