研究課題/領域番号 |
20K11064
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 帝京大学 (2022-2023) 聖マリア学院大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
谷口 あけみ 帝京大学, 福岡医療技術学部, 助教 (60321949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 自然災害 / 支援モデル / 難病 / 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 当事者研究 |
研究開始時の研究の概要 |
難病患者の災害時の支援は、医療依存度が高い患者を中心に推進されてきた。一方で多くの難病患者の機能障害や免疫力低下は外見からわかりづらく、災害時の対応も確立していない。中でも潰瘍性大腸炎とクローン病を併せた炎症性腸疾患は、指定難病医療受給者証所持者の約30%を占め、支援方法の確立が急務といえる。 そこで本研究は、炎症性腸疾患患者が自然災害発生後にどのような状況下でどのような体験をしたのかを時系列的に細かく聞き取り、そのデータをもとに自然災害発生の経過にあわせた炎症性腸疾患患者の支援モデルを開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
〈自宅外におけるトイレ確保困難感〉〈日頃から病気への対応が必要〉〈感染対策の必要性の自覚〉といった[気づき]が【日頃から日常生活を維持する努力】の[行動]に影響する。また、患者は災害発生後に【災害発生後に日常生活を維持する努力】の[行動]を実施していた。これらの行動により新たな状況や気づきが生まれ〈支援する側への転換〉というさらなる行動につながっていた。日常生活を維持する努力行動の実践はこれまで実践してきた行動の強化や気づきの深化につながっていった。災害前、災害後ともに、患者の日常生活を維持する努力行動を支援することは、患者が自己管理しながら生活を維持するプロセスを強化することにつながる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然災害を体験した炎症性腸疾患患者が自己管理しながら生活を維持するプロセスを分析し、14概念、2カテゴリーを生成した。 【日頃から日常生活を維持する努力】【災害発生後に日常生活を維持する努力】の2カテゴリーに属する〈ピアや専門職から情報収集〉〈体調把握、持病を悪化させない予防的行動〉ほか計5概念の行動を支援することで、疾患の悪化予防につながる行動が強化され、原疾患の悪化を防ぐことが期待できる。また、これらの行動を支援することで患者が〈支援する側への転換〉というさらなる行動をとる可能性がある。災害の際、ピアとして支援者になれる患者が増えることで、より効果的な支援につながることが期待できる。
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