研究課題/領域番号 |
20K11097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
高田谷 久美子 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (20125983)
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研究分担者 |
水野 恵理子 順天堂大学, 大学院医療看護学研究科, 教授 (40327979)
神崎 由紀 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80381713)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ダウン症 / 青年 / 日常生活 / ダウン症をもつ青年・成人 / 生活実態 / 青年期 / 成人期 / 健康問題 / ダウン症候群 / 成人 |
研究開始時の研究の概要 |
染色体異常に起因するダウン症の寿命は、現在では平均で50歳を超えている。 一方で、ダウン症は身体活動が低く肥満になりやすいと指摘されているが、動脈性硬化疾患や高血圧は少なく、発症には一般と異なる機序の可能性も示唆されている。こうした生活習慣病を含めダウン症の青年・成人期の種々の健康問題に対する対応は十分ではない。その背景として、成人期のダウン症の生活実態が明らかとなっていないことがある。そこで、その難しさからこれまでほとんど対象とされてこなかったダウン症をもつ当事者を対象とし、その生活実態及び当事者の生活に対する思いを明らかにすることを目的として本研究を実施する。
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研究実績の概要 |
【目的】本研究の目的は、成人となったダウン症候群(以下ダウン症とする)の生活実態を明らかにすることである。 【結果】今年度は、ダウン症を持つ青年の母親9名に、ダウン症を持つ青年の日常生活についてインタビュー調査を実施したので、その結果を以下に示す。 調査時点では1名のみが一般企業の障碍者雇用で、他の8名は福祉系の事業所(就労継続支援B型6名、生活介護2名)に通っていた。食事・着替えは基本一人でできるが、入浴は親の手伝いが必要な者が3名となっていた。職場から帰宅して夕食までの2時間ほどの過ごし方は、テレビを見る、ゲームをするなどであった。休日の過ごし方も同様にテレビを見るなどしており、習い事等をしていたのは4名のみであった。 ダウン症を持つものでは生活変化にうまく適応できずに退行につながっていくこともあり、不適応に関して親がどのように対処してきたかを確認した。物事にうまく対処できない時に、その都度なぜできないかを確認し、段階を踏んで自分でできるようにサポートしていく(1名)、同じことを繰り返し何度も伝える(1名)、種々の場面で自分で選ぶことをさせる(1名)であり、他は特に何もしていなかった。 最近の親の困りごととしては、何事にも時間がかかるようになってきた(2名)、言葉で伝えられず、トイレで失敗してしまう(1名)、職場での困りごとを本人にわかるように言葉で説明するが、応用ができないので、その都度説明していかなくてはならない(1名)であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ渦において、調査対象とのインタビュー実施がスムーズにいかなかったこと。 また、海外のダウン症をもつ者の家族や本人をサポートする親の会のうち、積極的にダウン症をもつ者のライフステージにあわせサポートしているグループとの情報交換を含めての現地調査が実施できないでいる。
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今後の研究の推進方策 |
コロナに対する政策も変わるため、人との関りがしやすくなること、および海外との交流が実現可能となると思われることから、次年度中には、インタビュー調査を含め、海外の現地調査(サンフランシスコの親の会を予定)も終了できる予定である。
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