研究課題/領域番号 |
20K11116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 明治国際医療大学 |
研究代表者 |
田中 小百合 明治国際医療大学, 看護学部, 教授 (80324573)
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研究分担者 |
河原 照子 明治国際医療大学, 看護学部, 講師 (20739370)
松岡 みどり 明治国際医療大学, 看護学部, 講師 (60739382)
渡邉 康晴 明治国際医療大学, 基礎教養講座, 准教授 (90454537)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 訪問看護師 / 観察力 / 視線運動 / 病院看護師 / 比較 / 眼球運動 / インタビュー / 病棟看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
訪問看護師に在宅療養生活の動画をみてもらい、その際の視線の動きを解析ソフトを用いて分析する。病院看護師との比較によって訪問看護師の観察力の特性を明確化することが本研究の目的である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、病院看護師との比較によって訪問看護師の観察力の特性を主観的客観的側面から見出すことである。まず、被験者に在宅療養生活場面の市販動画をみてもらい、その時の視線の動きを眼球運動測定装置で計測し、視線運動解析ソフトを用いて分析した。また被験者に「どこを見ていたのか」と質問し、そのインタビュー内容をテキストマイニングソフトを用いて分析した。この2点について訪問看護師と病院看護師間で比較分析した。 視線の動きの分析データは、療養者、介護者と訪問看護師がリビングテーブルに座っている約19秒の動画とした。視線運動の測定指標は注視した回数、1回の注視に要した時間、領域別(療養者、介護者、訪問看護師と生活環境に区分)に注視した時間とし、対応のないt検定を行った。訪問看護師16名と病院看護師17名を比較分析した結果、看護師を注視した1回の平均時間(P=0.028)、療養者を注視した回数(P<0.001)、療養者を注視した時間(P<0.001)でいずれも病院看護師が有意に高かった。訪問看護師としての経験年数からみた〈1~5年〉と〈6~20年〉の比較では、1回の注視に要する平均時間(P=0.01)、療養者を注視する時間(P=0.007)で〈1~5年〉のほうが有意に高かった。経験が長い訪問看護師のほうが短時間で観察をしており、また経験が浅い訪問看護師は病棟看護師のように療養者への観察に時間をかけていたことも示唆された。 インタビュー内容について形態素解析と共起ネットワーク分析を行った結果、訪問看護師のみの抽出語は「住宅」「家具」「疲労」など、病院看護師のみは「失語症」「麻痺」「段差」などであった。訪問看護師は療養者宅の生活環境と介護者も含めた対象者の状態を、病院看護師は身体症状と疾患に関連した生活環境を観察する傾向にあることが示唆された。 分析結果は学会等で発表した。
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