研究課題/領域番号 |
20K11130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 (2021-2023) 愛知県立大学 (2020) |
研究代表者 |
杉山 希美 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (10527766)
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研究分担者 |
表 志津子 金沢大学, 保健学系, 教授 (10320904)
岡本 理恵 金沢大学, 保健学系, 准教授 (50303285)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 育児 / 介護 / ダブルケア / 女性 / エスノグラフィー / 質的研究 / 育児と介護 / 日本人女性 / 複数役割 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国は、中年期に育児と介護を同時に担うダブルケアラーが増加しているが、十分な支援体制ができていない。特に日本人女性のダブルケアラーは、子どもの母親、親を介護する娘(嫁)、夫の妻といった複数の役割をもつ。これまでの調査では、精神的負担感の他に、自分の役割が十分果たせないことや、家族関係に負担を感じていることが明らかにされているが、ダブルケアを担うことをどのように捉えているか十分に把握できない。本研究は、エスノグラフィーの手法を用いて、日本人女性ダブルケアラーが複数の関係性の中でどのように生き、その経験をどのように捉えているのかを明らかにすることであり、支援に繋がる示唆を得る。
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研究成果の概要 |
本研究は、わが子の育児と親の介護を同時に担う日本人女性ダブルケアラーの経験を明らかにした。女性ダブルケアラーは、【育児と介護の両方を自分の役割として受け入れる】【母親の役割を果たせていない】【子どもと祖父母に支えられる】【介護の負担を誰にも相談できない】【ケアだけではない生き方に気づく】であった。女性ダブルケアラーは、日本の伝統的価値観の影響を受けていた。女性ダブルケアラーは使命感をもち、ケア役割を受け入れていた。そして、母親としての役割を果たせないことに罪悪感を抱き、理解者がいない孤独を感じていた。以上より、女性ダブルケアラーの支援システムを開発する必要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本は急速な少子高齢化と女性の晩産化の進行により、今後、女性ダブルケアラーの増加が見込まれている。これまでわが国の女性ダブルケアラーの実態は量的な実態把握が中心で、質的な実態把握はほとんど把握されていない。本研究の結果は、わが国の社会文化的な文脈による女性ダブルケアラーの経験を質的に把握することによって有効な支援を検討するための一助となり、学術的意義や社会的意義があると考える。
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