研究課題/領域番号 |
20K11155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高橋 真 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (50435690)
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研究分担者 |
梁 楠 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70512515)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 歩行 / 動的安定性 / Light touch / 振動刺激 / 身体重心 / 足部配置 / 歩幅 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は三次元動作解析装置を用いて,若年者および高齢者を対象に,方向転換などの様々な歩行状況下で,①単脚支持期の身体重心と支持基底面辺縁の距離に加え,②遊脚中期の身体重心と足隔の一歩毎の関係,③身体重心および遊脚足部に対する身体各関節の協調性の3つの観点から,HAが歩行中の動的安定性に及ぼす効果およびその作用機序を解明する。さらに,高齢者でHAを用いた歩行練習による急性・慢性効果を明らかにする。これら一連の研究成果をもとに,より有効な高齢者の転倒予防策の提案に繋げる。
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研究成果の概要 |
歩行中の動的安定化を図る方法として,指先で平行棒などに触れる(Light touch: LT),あるいは手で紐の先の重りを引きずる(Haptic anchors: HA)ことによって体性感覚情報を付加する試みがなされている。若年者において,下方視野を制限した場合,トレッドミル歩行中の単脚支持期における身体重心と支持基底面との距離(安定性限界)の変動は増大したが,LTによって抑制できることが示された。また,その場足踏み中の身体位置の変位は頸部振動によって増大したが,HAによって抑制された。したがって,手指からの体性感覚情報を付加することで,歩行中の動的安定性や空間認知が向上することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の転倒は骨折や寝たきりに繋がり,超高齢社会を迎えた我が国において,転倒予防は喫緊の課題である。特に歩行中の動的安定性を確保することが重要であり,本研究では指先で平行棒などに触れる(Light touch: LT),あるいは手で紐の先の重りを引きずる(Haptic anchors: HA)によって,歩行中の下方視野を制限した場合の安定性限界の変動やその場足踏み中の頸部振動による身体位置の変位が抑制されることを明らかにした。本研究の一連の研究成果より,手指からの体性感覚情報を付加することで,歩行中の動的安定性や空間認知が向上し,有効な転倒予防策の提案に繋がることが期待できる。
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