研究課題/領域番号 |
20K11159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
浅川 康吉 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (60231875)
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研究分担者 |
小林 隆司 岡山医療専門職大学, 健康科学部 作業療法学科, 教授 (70337989)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 歩行速度 / モニタリング / 在宅 / 高齢者 / 外出 / 居宅 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は在宅生活場面の歩行速度データから歩行能力の低下や徒歩による外出の制約の発生を予測する評価法を開発することである。 在宅生活場面の歩行速度は居宅内に設置したセンサーを用いたモニタリングにより計測する。2年間のモニタリング期間を設け、この間に定期的な歩行能力の計測と徒歩での外出など手段的日常生活動作レベルの歩行の実行状況の聴取を行う。 データ解析は歩行能力の低下や実行状況の制約に時間的に先行する特徴的なモニタリングデータの変動に焦点をあてて行い居宅内歩行速度モニタリングによる歩行機能低下予測モデルを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究はごく普通の日常在宅生活の場面における歩行速度データから歩行能力の低下や外出の制約の発生を予測する評価法を開発する4年間の研究である。本研究には、独居高齢者を対象としていることや居宅内にセンサーを設置すること、また、モニタリング期間中の生活行為について対象者宅に訪問して面接調査をしたりすること、といった特色がある。 コロナ禍での新しい生活様式はこれらの点に大きく影響を与えるものであり、研究3年目となる本年度は研究2年目で整備した研究フィールドをコロナ禍への対応を含めて再整備し、フィールドの実質化を図った。また、研究1年目で確立したデータの収集と蓄積の方法についても居宅滞在時間の延長や生活空間の狭小化を考慮して見直しを進めた。 その結果、3つの地域包括支援センターと1つの医療機関の協力を得て7名の対象者についてデータの収集を開始することができた。データの収集については身体活動量が少なくなりがちなコロナ禍の生活では極低速の歩行あるいはその場での立ち止まりと思われる現象の出現頻度が増えることがうかがわれ、最低速度0.1m/s、最高速度1.5 m/sとする生活歩行速度の検出可能な範囲の妥当性については再考の必要が生じた。データの蓄積についても通信の途絶や蓄積データの消失などが生じた。居宅滞在時間の延長によるデータ量の変化やインターネットを含めた家電および通信状況の変化が影響した可能性もありモニタリングシステムの安定性についてもあらためて検証する必要が生じた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
独居高齢者に対する居宅訪問や外出状況に関する面接調査などが含まれる本研究にとってコロナ禍の影響は大きく、研究期間のほとんどを研究フィールドの再構築と新しい生活様式を考慮したデータ収集方法の検討に費やすこととなり、データ収集開始が遅延した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はコロナ禍の影響は減じると思われ、本研究が遅滞した理由はかなり解消されることが期待できる。高齢者向けの介護予防事業などはその多くが再開されており、外出範囲や社会参加も増加しつつある。本研究においても研究3年目で7名の研究参加者を得ることができ、データ収集・蓄積などの課題も明確になった。2023年度は、本来、計画していた生活歩行速度データの収集と蓄積を本格化させ、既存データの再解析にも取り組みながら本研究を推進したいと考えている。
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