研究課題/領域番号 |
20K11163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
松本 壮平 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10398448)
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研究分担者 |
宮尾 晋太朗 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (00833708)
切畑屋 友希 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (20865282)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 咀嚼力 / 術後栄養障害 / 口腔・嚥下機能 / 嚥下機能 / 食道切除 / 術後後遺症 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会の癌治療の解決課題に栄養障害を原因とするフレイルがある.口腔での咀嚼は食物の消化・吸収の第一段階で,咀嚼力低下は栄養障害の一因となり,嚥下機能の障害とも関連し誤嚥性肺炎などフレイル特有の疾病につながる可能性がある.上部消化管手術は胃切除を伴い,本来の胃の機能である蠕動運動や器械的咀嚼が障害され,残胃運動や食物の消化・吸収に悪影響を与えている.特に口腔での咀嚼力低下患者は,さらに栄養障害のリスクを上昇させている.本研究では上部消化管周術期の咀嚼機能に着目し,咀嚼と残胃の運動生理および咀嚼機能と周術期の栄養状態との関連を検討する.また咀嚼機能向上が術後栄養障害を軽減するか否かを検証する.
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研究成果の概要 |
上部消化管手術の栄養状態と口腔嚥下機能の低下と栄養状態との関連を検討した. Wister系ラットを用いて抜歯を行なった咀嚼機能低下モデルを作成し,健常ラットとの胃・腸管運動機能の比較評価を行ったが,ラットでは抜歯を行っても咀嚼力の低下が予想より少なく,栄養障害が少ない結果であり,思ったような結果が出なかった. 咀嚼ガムを用いた実験を予定していたが,コロナ禍のため対面での咀嚼力測定が感染拡大リスクがあり困難となったため,この実験が滞った.嚥下機能測定として反復唾液嚥下テストが食道癌術後の合併症や術後低栄養と強く関連することが判明し学会発表を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔嚥下機能とくに反復唾液嚥下テストと術後合併症および患者の栄養状態は密接に関連することが判明した.この測定は簡便にベッドサイドで施行することができるため,非常に有用な検査である.反復唾液嚥下テストが低下している患者に対しては術後の低栄養を防ぐため,術直後から長期にわたる嚥下リハビリの継続の必要性が示唆された.これらの知見により周術期管理が見直されることが想定されるため,非常に重要なことがわかったと考えられた.
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