研究課題/領域番号 |
20K11171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
相馬 俊雄 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (40339974)
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研究分担者 |
大山 峰生 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (10367427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 脳卒中片麻痺 / 歩行 / 下肢装具 / 重心 / 筋電図 / 関節モーメント / 脳卒中 / 体幹ベルト |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中片麻痺者の装具療法は,従来からプラスチック製下肢装具(AFO)が使用されてきた.このAFOは,麻痺側下肢を振り出す時につま先が床面に引っかかり,転倒のリスクが懸念されている.この問題に対して下肢の振り出しを補助する目的で,体幹ベルト付下肢装具(CVAid)がオランダで製作された.CVAidは,脳卒中診療ガイドラインで高い治療効果が得られると紹介されているが,その根拠となっている研究は希少である.本研究では,バイオメカニクス的手法を用いて脳卒中片麻痺者の麻痺の程度とCVAidの適応について明らかにし,装具療法のエビデンスの構築を目指している.
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研究成果の概要 |
本研究では,まず健常成人を対象にして,体幹ベルト付下肢装具(CVAid)を使用した歩行中の下肢関節運動の比較検討を行った.その結果, CVAidは正常歩行に近似した関節運動を再現していることが明らかとなった.次に,CVA者を対象として,CVAidを装着した歩行における立脚支持と遊脚制御機構について,力学的側面からCVAidの機能特性について検討した.その結果,歩行時はCVAid装着側(麻痺側)に身体重心が変位していることが分かった.このことから,CVA者に対してCVAidを使用することは,麻痺側下肢への荷重を促す働きがあり,装具療法として有効であることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中診療ガイドラインの装具療法において,CVAidは高い治療効果が期待できると紹介されている.しかし,その科学的根拠の背景となっている研究は希少である.そこで我々は,これまでに取り組んできた三次元動作解析のバイオメカニクス的手法を用いて,CVAidの機能特性について明らかにした.今回の結果からCVA者を対象としてCVAidを装着した歩行において,立脚相に麻痺側である装具装着側へ身体重心が変位することがわかった.つまり,CVAidを装着した歩行では,CVA者の麻痺側下肢への荷重の促しに効果的であり,CVA者への装具療法として社会的意義は大きいと考えられる.
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