研究課題/領域番号 |
20K11177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
竹田 和良 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 臨床研究・教育研修部門, 室長 (00631342)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 認知リハビリテーション / 脳画像解析 / 統合失調症 / 内発的動機づけ |
研究開始時の研究の概要 |
精神疾患の治療目標は、精神症状の改善に留まらず、就労、自立生活などの社会機能の向上にある。社会機能の低下には、認知機能障害が強く影響することが明らかになり、その治療法として、統合失調症を中心に、認知リハビリテーション(以下、認知リハ)の有効性が示されている。 しかしながら、認知機能障害の重症度では、認知リハの効果を単純に予測できず、どのような患者に有効で、どのような特徴が認知リハの効果に関与しているかは、不明である。 本研究では、研究代表者の先行研究で得られた内発的動機づけに関わる脳画像知見に着目し、認知リハの介入前に簡便に利用できる、効果予測法を開発する。
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研究実績の概要 |
統合失調症等における治療目標は、精神症状の改善のみならず、社会機能の改善、リカバリーにある。社会機能の低下には、注意、ワーキングメモリや遂行機能等の認知機能障害が強く影響することが明らかになっており、機能改善には、認知機能障害の改善が重要であり、 治療法として、認知リハビリテーションの有効性が明らかにされている。 社会機能の向上には、介在因子として、内発的動機づけの重要性が指摘されている。内発的動機づけとは、報酬や罰によって形成される外発的動機づけに対して、取り組んでいる課題や活動そのものに対する興味や喜びといった動機づけを指す。一方、 認知リハビリテーションの効果は、認知機能障害の重症度で単純に予想できず、どのような患者に有効であるのか、どのような特徴が認知リハビリテーションの効果に関与しているかは、不明なままである。特に効果を予測する指標については、Vitaら(2021)がメタ解析を行い、教育歴、病前IQ、精神症状が関連因子であることを示しているが、臨床応用可能な客観的な指標については、未だ十分確立できていない。 本研究では、研究代表者の先行研究で得られた 統合失調症の内発的動機づけに関わる 画像知見に着目し、実臨床において簡便に使用可能な認知リハビリテーションの効果予測法を開発することを目的とした。 今年度も昨年度に引き続き、認知リハビリテーション前後の画像データ、心理評価尺度のデータ収集と整理を実施し、先行研究で得られた特徴的な2つの皮質-皮質下間の結合強度による予測可能性について、データ数を追加して、本格的な解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナの影響で、当初予定よりも遅れている。詳細解析により、先行研究で得た知見が効果予測として利用可能か検証する。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、先行研究で得られた内発的動機づけに関わる画像知見に着目し、統合失調症における認知リハビリテーションの効果予測法を開発することを目的としている。当初計画に沿った規模で本格的な解析を実施する。また、学会発表等の成果発表について準備を進める。さらに、近年発展している社会認知リハビリテーションの成果と本研究との関連性についても調査する。加えて、tDCSやrTMSなどによる認知機能改善療法との関連性も検討する。
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