研究課題/領域番号 |
20K11182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
北間 敏弘 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60272902)
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研究分担者 |
駒形 純也 健康科学大学, 健康科学部, 助教 (20712798)
杉浦 篤志 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (90755480)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 視運動性刺激(OKS) / 拡張現実 (AR) / 仮想現実 (VR) / 姿勢バランス / 下肢荷重 / 脳卒中 / 拡張現実(AR) / 下肢荷重量 / 仮想現実(VR) / 脳卒中患者 / 半側空間無視 / 歩行バランス / 拡張現実 / 視運動刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、姿勢と歩行バランスの不安定な脳卒中患者、特に左側空間の注意障害を示す半側空間無視症例に対して光学透過型ヘッドマウントディスプレイを用いた拡張現実空間(AR)における視覚刺激と、現実の視野空間を偏移するプリズムメガネを組合せ、歩行能力向上のための新たな治療方法を確立することを目的とする。脳卒中のうち特に半側空間無視症状を示す患者では回復曲線が悪く、従来の運動療法だけでは限界があり、新たな訓練法が必要である。本研究ではプリズムによる視野空間の偏移効果と、AR空間の視覚刺激の荷重バランス偏移効果を併用して空間無視症状を含む脳卒中患者に対応可能な歩行改善を促す革新的な治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、姿勢と歩行バランスの不安定な脳卒中患者に対する歩行能力向上のために、拡張現実空間(AR)における視覚刺激を用いて下肢荷重バランスを麻痺側へ偏移させる新たな治療方法のための基礎的研究である。これまでARおよび仮想現実(VR)による視覚刺激システムが下肢荷重バランスを有意に刺激側に移動するだけでなく、実際の下肢の筋電図活動量が増加するをすなわち実際のリハビリテーションに必要な筋力増加への効果が期待できるかについて検証を下肢の4つの筋(大腿二頭筋、半腱様筋、外側広筋、内側広筋)を主な対象として行った。一定リズム下でのスクワット運動中のVR-視運動刺激(OKR)により、重心移動に伴う刺激方向のいずれの筋においても平均活動の有意な増加を十分な被験者数により確認した。このことは静止立位時だけでなく、スクワット中にも体荷重バランス増加の方向の筋活動を増加を明らかにしたことから現在学術論文として投稿準備中である。また、歩行中の被験者へに対するAR-視運動刺激(OKR)による実験では、荷重バランスの刺激方向への偏位だけでなく、スクワットと同様な下肢筋電図活動の計測を、健常被験者でこれまで確認してきたが、新たに慢性回復期の脳卒中患者においての計測を開始できるようになった。今後は健常被験者とともに脳卒中患者におけるデータ取得・解析を進め、脳卒中患者に対する歩行能力向上に寄与を明らかにしていくつもりである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヘッドマウントディスプレイを用いたARおよびVR環境による視運動刺激による、静止立位状態、スクワット運動中、歩行運動中の荷重偏移を引き起こすだけでなく、刺激側の下肢筋電図活動が実際に有意に増加することを明らかにできつつある。しかしながら、これまでの長 期にわたる感染拡大防止の状態が影響して、健常被験者だけでなく、脳卒中患者の被験者における十分な実験データの取得ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
AR/VR視覚提示による荷重バランスと筋電図への効果の検証を、スクワット運動中および歩行中の実験データを健常被験者においてサンプル数を増やすとともに、脳卒中患者におけるデータを収集・解析し、この手法の実際の患者における有効性を明らかにするつもりである。
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