研究課題/領域番号 |
20K11193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
森沢 知之 順天堂大学, 保健医療学部, 准教授 (80552512)
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研究分担者 |
高橋 哲也 順天堂大学, 保健医療学部, 教授 (00461179)
齊藤 正和 順天堂大学, 保健医療学部, 准教授 (60640597)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | サルコペニア / 呼吸筋力 / リハビリテーション / 呼吸筋 / 心疾患 / 心臓リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は①高齢心疾患患者のサルコペニア進行別に呼吸筋と四肢骨格筋の関連性を多面的評価(量的、質的、機能的)から解明し、②重症化因子の同定と、そのカットオフ値を算出し、サルコペニアを有する高齢心疾患患者の予後改善を目的とした効果的な心臓リハビリプログラムを立案することである。本研究により高齢心疾患患者のサルコペニアの病態が解明され、新たな治療プログラムが構築できれば、高齢心疾患患者の予後や医療経済に寄与できるものと期待できる。
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研究実績の概要 |
今年度は主に下記の3点を中心に研究を進めた。 ①高齢者のサルコペニアと呼吸サルコペニアの関連:高齢者の呼吸サルコペニアの実態を明らかにすることを目的に、四肢骨格筋、認知機能、口腔機能、栄養状態など、多面的評価から呼吸サルコペニアとの関連を解析した。これまでに計測した約800例のデータをもとに、解析を進めている。一部の解析結果、地域高齢者の約30%は呼吸サルコペニアの可能性があり、呼吸サルコペニアを有する場合、身体機能が低く、四肢骨格筋量も少なく、呼吸サルコペニアと身体機能が関連することを発表した(16th Asian Confederation of Physical Therapy)。本結果は現在、論文投稿準備中である。 ②重症患者の呼吸筋と骨格筋の関連:重症患者の横隔膜機能不全(超音波装置で横隔膜の機能を評価)と骨格筋力萎縮の変化を解析した結果、急性期病院入院中には横隔膜の機能不全が高い頻度で発生し、ICU関連筋力低下の発生頻度も高い結果が得られた。本結果はJournal of Clinical Medicineに採択された。 ③循環器疾患患者の呼吸筋トレーニングの効果検証:回復期リハビリテーション病院で心臓リハビリテーション受ける循環器疾患の約90%に呼吸サルコペニアを認め、入院中の呼吸筋トレーニングにより吸気筋力と呼気筋力が有意に回復し、呼吸サルコペニアを有する循環器疾患患者の新たな治療戦略の可能性を発表した(Cardiol Res. 2024;15(1):56-66)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に関するデータ収集は完了し、現在は解析を進めている。解析結果をまとめ、次年度は関連学会で発表するとともに、学術誌に投稿する。
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今後の研究の推進方策 |
データ解析には研究協力者や専門家からのアドバイスをもらいながら進める。次年度が最終年度の予定であるため、次年度中にまとまった結果が報告できるように進める。
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