研究課題/領域番号 |
20K11225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
吉田 典子 久留米大学, その他部局等, 教授 (10210709)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | サルコペニア / 抗酸化ビタミン / 酸化ストレス / サルコペニア進行 / 心不全 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全患者では、心拍出量低下と神経ホルモン系の制御に起因する病態によりサルコペニアを高率に認める。サルコペニアの成因のひとつとして活性酸素が関与していると考えられている。心不全患者では、組織の低酸素への暴露により活性酸素の発生が多く、サルコペニアの進行における活性酸素の関与は健常人より大きいと推測される。本研究では高齢心不全病患者において、酸化ストレス、筋力、運動能力、骨格筋量を継時的に観察し、サルコペニアの顕在化や進行における酸化ストレスの関与を検討する。さらに、サルコペニアが顕在化している心不全患者に対し抗酸化ビタミンを投与し、酸化ストレス、骨格筋量、筋力、身体能力に対する効果を検証する。
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研究実績の概要 |
新型コロナ感染拡大の影響で施設内への外部者の立ち入りが制限され、研究の対象としていた高齢者に対するサルコペニア予防のための運動教室が開催されず、開催の見込みが不透明で あったため、2020~2022年度は研究を進めることができなかった。研究期間を2023年度までに延長申請を行い、2023年度は、感染予防対策を行った上で運動教室を開催し、可能な範囲で研究実施の準備を進めている 対象: 運動教室に参加した65歳以上の心不全患者 サルコペニアのある患者(S群)とない患者(N群)に対して、各々一般的な運動療法と栄養指導を行う群と、運動療法と栄養に加えて抗酸化ビタミンとしてビタミンE(αトコフェロール)を投与する群(SE群とNE群)とビタミンEを投与しない群(SC群とNC群)に無作為に割り付ける。 1年間の経過観察としていたが、研究計画の大幅な遅れにより、6ヶ月間の観察として、3ヶ月ごとに、酸化ストレス指標、骨格筋量、大腿部周囲系、下肢進展筋 力、握力、身体能力(SPPB)、栄養状態(CONUT :Controlling NUTritional status) を測定し、心不全患者において 1)サルコペニアの顕在化(または進 行)に酸化ストレスの関与があるか? 2)抗酸化ビタミン投与によりサルコペニアの改善を認めるか?について検証する。 酸化ストレスの測定:FRAS4 を用い,d-ROM test: Reactive Oxygen Metabolites test をフリーラジカルレベル、BAP test(Biological Antioxidant Potential test)を抗酸化力とし、両者の比を酸化ストレスとする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
理由 研究の対象としていた高齢者に対するサルコペニア予防のための運動教室が、新型コロナ感染拡大の影響で開催されない期間が続き、開催の見込みが不透明で あったため、2020-2022年度は研究を進めることができなかった。2023年度は、感染予防対策を行った上で、活動を再開しつつあるため、可能な範囲で研究実施の準備 を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画よりも参加人数が少なく、途中での脱落者も多くなる可能性が高いため、観察期間1年間を6ヶ月間に短縮して、ビタミンEの効果を判定する方針に 変更する予定である。また、サルコペニアの進行に関して一部のデータは後ろ向きにデータを収集することも検討中である。
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