研究課題/領域番号 |
20K11235
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
李 鍾昊 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (40425682)
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研究分担者 |
崔 雄 群馬工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (30411242)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 運動発達 / 予測制御とフィードバック制御 / 子供の運動発達 |
研究開始時の研究の概要 |
日本は子供の数が高齢者の半分にもならない深刻な「少子高齢者社会」となり、少ない「子供の健康な成長を見守るシステムの構築」が強く求められている。本研究では、子供の運動機能と運動学習能力を脳の運動制御観点から定量的に分析・可視化できる「子供の運動発達ナビゲーターシステム」を構築し、子供の各年齢に応じた運動機能と運動学習能力の把握、さらに発達障害児の早期発見や運動機能障害の経過予後のシミュレーションも可能とするシステムの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では子供の運動機能と運動学習能力を脳の運動制御観点から定量的に分析・可視化できる「子供の運動発達ナビゲーターシステム」を構築することを目的とする。これまでの共同研究先であるハンドン大学(韓国)の付属小学校の小学生を対象に指標追跡運動を行い、収集した子供のデータに基づいて各年齢別の運動能力を脳の運動制御に基づいて定量的に行った。特に今年には指標追跡運動において最初のターゲットの可視領域でFB制御による運動学習を行い、ターゲットの不可視領域で学習によって獲得した内部モデルに基づいたFF制御をそれぞれ分離して分析する実験系を導入した。そして、その実験系から分析した結果、低学年の小学生から高学年の小学生の間に位置制御に対する内部モデルの発達が見られ、さらに高学年の小学生から大人の間には速度制御に対する内部モデルの発達が確認できたので、その研究内容を国内会議(第46回日本神経科学大会)で発表する予定である。また、指標追跡運動を子供や発達障害児にも楽しくできるように、指標追跡運動を子供の大好きな「タブレットPC用のゲーム形式」として改良し、画面上のカーソルを指で直接追跡できる「タブレットPCを用いた簡便・安価な運動機能検査システム」が構築できたので、その研究開発の内容を国際会議(ITC-CSCC2023)で発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度には、指標追跡運動において最初のターゲットの可視領域でFB制御による運動学習を行い、ターゲットの不可視領域で学習によって獲得した内部モデルに基づいたFF制御をそれぞれ分離して分析する実験系を導入したので、新しい実験系の指標追跡運動で記録した手首運動データと大人の手首運動データを分析し、各年齢別の運動能力、特にフィードバック誤差学習理論に基づいた運動学習能力を定量的に分析している。さらに指標追跡運動を子供の大好きな「タブレットPC用のゲーム形式」として改良し、画面上のカーソルを指で直接追跡できる「タブレットPCを用いた簡便・安価な運動機能検査システム」を開発できたので、現在タブレットPCのシステムを用いて各年齢に応じた運動機能と運動学習能力を分析できる症例を集めている。また、タブレットPCを用いた運動機能検査システムにおいてサーバーに基づいた遠隔分析システムを導入し、子供の運動発達を遠隔でモニタリングできるシステムとして改良する研究開発を共同研究として行っている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、タブレットPCを用いた運動評価システムにおいてサーバーに基づいた遠隔分析システムに、これまで各年齢に応じた運動機能と運動学習能力を運動制御の観点から分析できる「運動発達分析用データベース」を構築する予定である。そして、構築されたデータベースに基づいて子供の知覚運動機能の継時的変化や発達障害児の早期発見、さらに運動機能障害の経過予後のシミュレーションも可能とするシステムへの発展を目指す。
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