研究課題/領域番号 |
20K11279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
李 範爽 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (50455953)
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研究分担者 |
和田 直樹 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40306204)
小田垣 雅人 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (40453211)
伊部 洋子 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (70431723)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高齢者 / 運転 / 評価 / 電子版 / Trail Making Test / 視覚探索 / 後退駐車 / 感情 / 運動機能 |
研究開始時の研究の概要 |
慌てやパニックなど負の感情による知覚・認知・運動機能低下は、操作不適事故に影響を及ぼす大きな要因である。そのため、高齢者の運転適性を評価するためには、加齢による心身機能の低下だけでなく、慌てやパニックなど精神心理状態と知覚・認知・運動機能との相互作用を包括的に評価する必要がある。 申請者はこれまで知覚・認知・運動プロセスを簡便に計測できる「電子版視覚探索計測Trail Making Test」を開発、加齢の影響を明らかにしてきた。本研究では、感情と知覚・認知・運動機能の相互作用を反映する評価システムを開発、高齢者運転能力を評価する手段としての有用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
感覚・運動・認知・感情という側面から高齢者の運転能力を評価し、高齢者の運転特性や評価手法に関する新たな知見を得ることができた。具体的には、①運転中に機器操作や安全管理、身体周辺空間の拡大、予知への注視点が多いほど、運転能力も高いこと、②精神負荷により負の感情を誘発すること、③後退駐車時には身体周辺空間の拡大を示唆する特徴的な視線探索行為が出現し、また注視行為が20msという短い周期で繰り返していたことであった。 今後、高齢者の運転能力維持・向上のために視線探索行為を向上させるプログラムの必要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、感覚・運動・認知・感情という側面から高齢者の運転能力を多角的に評価し、高齢者の運転特性や評価手法に関する新たな基礎知見を得ることができた。近年先進運転支援システムの開発が盛んな一方、高齢者では機器操作困難やシステムに対する信頼不足によりその効果が十分でないことも多い。今なお、加齢による運転技能の低下を心身機能レベルで解明し、支援に取り組む必要がある。本研究の成果を広く用いることで加齢に伴う心身機能の低下が適切に評価でき、最終的に高齢者の交通権保護、生活の質維持に貢献できることと期待する。
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