研究課題/領域番号 |
20K11280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 川村学園女子大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
香山 綾子 川村学園女子大学, 生活創造学部, 教授 (70312270)
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研究分担者 |
斎藤 季 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (00646466)
小山 博史 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (30194640)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 聴覚情報処理障害 / バーチャルリアリティー / 聴覚情報処理機能 / 訓練アプリケーション / APD / LiD / 聴覚情報処理機能訓練 / バーチャルリアリティ / 聴覚情報処理障害(APD) / バーチャルリアリティー(VR) / 訓練用アプリケーション |
研究開始時の研究の概要 |
聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder : APD)は、明白な末梢性聴力障害を示さず、中枢性聴覚情報処理の異常によって難聴に似た聞き取り困難な症状を呈する状態とされ、APDの罹患率は、2-3%や0.5-1%と推定された報告がある。しかし、APDの特性は個々に異なり、その背景要因、診断、介入方法は確立されてはおらず、対策が求められている。そこで、本申請研究は聴覚情報処理機能向上のための、VRを用いた日本語の訓練用アプリケーションの開発し、その有効性の検証を行う。
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研究成果の概要 |
聴覚情報処理機能向上のためのバーチャルリアリティー(VR)を用いた訓練用アプリケーションの開発し、その有効性の検証を行った。アプリケーションは、聴覚情報処理障害(APD)の背景要因と考えられている注意機能やワーキングメモリ機能に焦点をあて雑音下での聞き取り訓練ツールとして設計し、APDの症状を訴える被験者5名に対して2週間の訓練を実施した。その結果、全ての被験者が雑音の比率が上がった環境下での訓練が可能になっていた。アンケート調査からは、訓練ツールとしてシリーズ化されることを期待する回答が複数得られ、開発アプリケーションが聴覚情報処理機能の向上のための訓練ツールとして機能することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
開発したVR技術を導入した聴覚機能向上のための訓練アプリケーションは、訓練の効率化、及び、使用者の訓練へのモチベーション維持・向上効果が認められた。様々な背景要因によって生じるAPDの症状改善には、個々の背景要因に合わせた訓練アプリケーションを準備する必要がある。VR技術は、患者の特性に合った訓練内容の設定が容易なることから、広い対象者に適応可能な聴覚機能向上の訓練アプリケーションの開発・提供が可能と考えられる。今後、注意機能やワーキングメモリ以外の背景要因に対応したプリケーションを順々に開発していくことにより、より多くの聞き取り困難に悩む方を支援するツールとして発展していくことが期待される。
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