研究課題/領域番号 |
20K11284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
渡邉 耕太 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (50404629)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 足部運動 / 3次元解析 / 生体力学研究 / 足趾運動 / 筋収縮 / 足・足趾機能 / 三次元関節運動 / 足趾トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は以前からご献体を用いた解剖と生体工学的研究を行い、足底の筋腱には解剖学的差異があり機能に影響することを報告した。また、未確立であった生体でその差異を判別する方法を開発した。本研究では、足献体を用いて未だ不明である足・足趾にかかわる筋個別の3次元的関節運動機能を定量評価する。得られた知見を生体に応用し、足・足趾の機能改善トレーニング法を開発する。さらに、この新規トレーニング法を足疾患患者に適用し、効果を検証する。本研究によって解剖学的差異を踏まえたカスタムメードトレーニング法が確立されれば、子供から高齢者までの足疾患の予防と治療、転倒予防、スポーツパフォーマンス改善につながるだろう。
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研究実績の概要 |
本研究の基盤となる知見を得るために、足の各筋の収縮によって足部と足趾に生じる運動をThiel法固定献体足を用いて3次元的に評価した。本研究は、いままで概念的に理解されていた足部筋が生じさせる足や足趾運動について、定量的・3次元的に評価を行ったという点で新規性がある。この成果について学会発表と英文ジャーナルに投稿し、採用された (Negishi K, Watanabe K, et al.Foot Ankle Surg2022;28:1040-1044)。 基礎的研究から得られた知見をもとに、新規の足部トレーニング法を考案した。このトレーニング法の開発コンセプトは、現在行われているものと比べ、より簡便で、かつ効果が高いということである。さらに、その特徴としては足の内在筋と外在筋を明確に分けてトレーニングをするという点である。肩や体幹などの他の部位では、既にそのような概念でのトレーン具法が存在する。今回の研究で、足について本特徴をもつトレーニング法を開発するという点で新規性がある。 その効果をヒトで検証するべく研究を進めた。現在広く行われ、基礎研究も多いshort-foot-exerciseと比べ、新規トレーニング法は筋収縮をより動員するという成果を得た。この結果は学会で発表し、英語論文として投稿、採用された。(Hirota K, Watanabe K, et al.J Back Musculoskelet Rehabil. 2024)。 以上のように、現在までは概ね研究計画通りに進んでいると考えられる。 今後は新規トレーニング法が実際にヒトで効果をもたらすかを検証していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
まず本研究の最終目標達成の基盤となる献体を用いての足部3次元運動の実験を行い、論文化した。この知見によって新たな足趾運動療法を開発し、基礎研究を行い論文化した。今後はさらに新規運動療法の効果の検証を行う必要がある。以上のように、計画は概ね順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の計画として、開発した新規トレーニング法が実際にヒトで効果をもたらすかを検証することである。そのためには、対象者に新規トレーニングを行ってもらい、筋力や運動パフォーマンスの改善があるかどうかを調査する。すでにデータ採取を行っており、対象数を増やすこと、異なる年代の対象群を設定すること、効果の検証手法を多様化することなどを計画している。それらのデータは学会などで発表し、論文作成する予定である。
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