研究課題/領域番号 |
20K11286
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
小池 祐士 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (10610694)
|
研究分担者 |
濱口 豊太 (小川 豊太 / 濱口豊太) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80296186)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | リハビリテーション / 運動療法 / アームロボット / 患者ロボット / 脳卒中 / 教育 / シミュレータ / 作業療法 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は運動療法の関節運動を記録でき,その技能の定量的評価が得られる運動麻痺患者アームロボットを開発した.それにより,学生にとって体験学習が可能になったが,学生が実施した運動療法の熟達度の指標がなく,熟達者の水準に到達したかを判定できない.そこで本研究は,①運動療法技術に応じて筋緊張を変化する実際の患者に近づけたアームロボットに改良すること,②運動療法技術の熟達度を関節可動域,角速度に加え,トルクを用いて作成すること,③初学者にロボットを用いた運動療法の教育効果を検証し,リハビリテーション教育に資することを目的とする.本研究はこれまでの科研費での研究成果を基に,3段階で進行する.
|
研究実績の概要 |
現在のリハビリテーション教育では,学生が校内で患者に触れて学習する機会はほとんどなく,運動療法技術が未熟のまま臨床実習で患者と接するため,自らの技術に自信がなく,患者に不安や緊張を与え,患者への不利益が生じることがある.我々は関節運動の様子が記録でき,技能の定量的評価が可能なアームロボットシミュレータを開発した.しかし,運動療法の熟達度の指標がなく,学習者が熟達者の水準に到達したかを判定できない.そこで本研究は,アームロボットを,①運動療法技術に応じて筋緊張を変化する実際の患者に近づけたアームロボットに改良し,②運動療法技術の熟達度を関節可動域,角速度に加え,トルクを用いて作成する,③初学者にロボットを用いた運動療法の教育効果を検証し,リハビリテーション教育に資することを目的とした. 本年度では,改良したアームロボットに開発したアプリケーションを実装させたものに関する効果検証の結果について,論文化を行い,国際雑誌に投稿中である. また,運動療法技術練習を行う際のフィードバック頻度について検証を行った.その結果,毎回フィードバックを与える群よりも2回に1回フィードバックを与える群の方が,模範的な動かし方を覚える時間はややかかるものの,練習終了後や練習終了後に時間を空けた際でも,模範的な動かし方に近づいており,動かす関節角度が拡大し,動かす速さがゆっくりとなり,動かす時間も延長していた.このことから,初学者にロボットを用いて運動療法技術を指導する際に,2回に1回フィードバックを与える方法が有効であることが示唆された.この結果の論文化を進めている.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アームロボットを用いた運動療法の教育効果に関する検証を行っている.現在は,その内容について,論文の構築を進めている.また,施術者がアームロボットを握る力の測定や施術中の施術者の視点の計測も付加できるように検討中である.
|
今後の研究の推進方策 |
現在までに取得したデータについて,論文作成・投稿を進めている.引き続き,ロボットを用いた運動療法の教育効果を検証するために,データ収集を行っていくと同時に.教育現場での実用性を高めるために,更なる小型化や,施術者がアームロボットを握る力の測定,施術中の施術者の視点の計測の付加についても検討していく.
|