研究課題/領域番号 |
20K11357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
會田 宏 筑波大学, 体育系, 教授 (90241801)
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研究分担者 |
藤本 元 筑波大学, 体育系, 准教授 (30454862)
NEMES ROLAND 法政大学, スポーツ健康学部, 講師 (50718997)
山田 永子 筑波大学, 体育系, 准教授 (80611110)
東海林 祐子 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 准教授 (80439249)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 球技 / コーチング / 実践知 / Holism |
研究開始時の研究の概要 |
近年,球技のコーチングでは,競技力を構成する要素を個別に強化し,統合させるという方法ではパフォーマンスを合理的に高められないという認識が広まり,要素間の関連性や調和を重視しながら競技力全体を包括的に高めていく「ホリスティック・コーチング」という方法が新たに芽生え,注目されている。本研究では「ホリスティック・コーチング」を行い,実績を上げている国内外のコーチと,選手の育成強化に関する語りを対話的・共同的に構築し,「ホリスティック・コーチング」で働いているコーチの実践知を現場のリアリティが表現できるように構造化する。
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研究実績の概要 |
球技における個人の競技力は,戦術力,技術力,心的・知的能力,体力の4つの要素で構成されると捉えられ,それぞれの要素を合理的にトレーニングし,それを加算して大きな競技力を生み出すという考え方に基づくコーチングが主流であった。しかし現在,この還元主義的なコーチングは否定されつつあり,要素間の「関連」「バランス」を重視しながら競技力全体を包括的に高めていく「ホリスティック・コーチング」が注目されている。本研究の目的は,球技における「ホリスティック・コーチング」に必要な能力,すなわち指導に関する実践知を,それを行い,実績を上げているコーチの思考に根ざした形で構造化し,次世代を担う若手コーチの育成に寄与できる知見として実践現場に提供することである。 2023年度(研究4年度目,最終年度)は,これまでに実施した,「ホリスティック・コーチング」を実践している国内のコーチおよび「ホリスティック・コーチング」を受けている卓越した選手へのインタビュー調査によって構築された語りを質的に分析した。コーチが有する実践知に関しては,卓越したバスケットボール指導者の権限の行使に着目してまとめ,またホリスティック・コーチングによって選手が獲得できる実践知に関しては,女子プロサッカー選手における社会貢献意識と競技者アイデンティティに着目してまとめ,それぞれ国内学会大会で発表した。 研究期間全体を通じて実施した研究の学術的成果は,国内外の学会大会での口頭発表や学術雑誌での論文発表によって公開し,それらをまとめた内容は国内学会大会における基調講演「コーチング学における戦術研究の展望」において発表した。また実践に資する内容に関しては,さまざまな種目のコーチが共感・共有できる情報としてホームページで公開し,コーチ育成に携わっている研究者や実践現場のコーチとの意見交換できる環境を整えた。
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