研究課題/領域番号 |
20K11367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 大樹 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (90416933)
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研究分担者 |
加納 慎一郎 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00282103)
赤木 亮太 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (20581458)
堀江 亮太 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60327690)
八幡 憲明 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学領域, グループリーダー(定常) (70409150)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | パフォーマンス / 脳活動 / ニューロフィードバック / あがり / 緊張 / 機能的近赤外分光法(fNIRS) / 精神的プレッシャー / ワーキングメモリ / fNIRS / 脳波 / θ波 / パッティング / 近赤外分光法 / 前頭極 / 呼吸 / 脈拍 / 脳 / NIRS |
研究開始時の研究の概要 |
精神的重圧がかかるスポーツ競技や人前での発表において、緊張に伴いパフォーマンスが低下する現象を「あがり」と呼ぶ。その発生メカニズムの解明は未だ不十分であるが、近年では神経生理学的研究も進みつつあり、「『あがり』は脳で生じた現象である」ということが分かってきた。本研究では、脳血流信号や脳波、心拍、呼吸を含む複数生体信号群の同時計測、および機械学習を用いた解析を用いて、「あがり」と「良い緊張」を切り分ける総合的な神経生理指標(「あがり」指標)を確立することを目的とする。また、その「あがり」指標を用いたニューロフィードバックトレーニング法を開発し、その有効性の評価を試みる。
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研究成果の概要 |
緊張によりパフォーマンスが低下する「あがり」状態を神経生理学的に指標化すること,また,その指標を用いたメンタルトレーニング法を開発することを目的とした.ゴルフパッティングの成績と関連する脳活動を探索した結果,成績低下群では右側頭葉および背外側前頭前野の一部で脳活動が弱まる傾向が見られた.また,認知課題を用いた実験では,左中前頭回の活動と課題成績が関係する傾向が示された.これらの結果は,背外側前頭前野の活動信号が「あがり」指標として使える可能性を示す.また,これらの知見を応用し,簡易型fNIRS装置とスマートフォンを用いたニューロフィードバックトレーニングシステムのプロトタイプを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は,日常環境下で使用できる脳機能計測技術を用いて,実際の「あがり」状態を検討した点,また,実用化しやすいシステムを構築した点にある.従来研究の多くは,特別な実験室において限定した姿勢で実施されることが多かったため,自然な心理プレッシャー下でスポーツ課題を設定することが困難だった.本研究では,機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いることによって,ゴルフパッティングに伴う脳活動を検討することができた.また,小型・安価なシステムとして,fNIRSとスマートフォンを用いたトレーニングアプリのプロトタイプを開発したことにより,脳科学の社会実装に向けて一歩前進したと考える.
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