研究課題/領域番号 |
20K11380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
辰巳 智則 畿央大学, 教育学部, 教授 (30441447)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 1.負傷競技者 / スポーツ傷害受容 / 情動調整行動 / ソーシャルサポート / 負傷競技者 / ソーシャル・サポート / 質的検討 |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツ傷害は選手の身体と心を傷つける重大な出来事である。先行研究は、負傷選手の心の回復とリハビリテーションへの専心性を高めるには受容が重要であり、さらに受容を促すには、選手がおかれている時期の質と彼らが陰性情動に対して行使している情動調整の質に応じたサポートの質を求める必要性を指摘してきた。 そこで本研究では、①負傷後のどの時期に、誰からの、どんなサポートが負傷選手の情動調整の仕方にどのように作用し、受容を促しているのか、②負傷選手はどの時期に、どんな情動調整を行い、誰からの、どんなサポートを得ているのか、③これらの反応に選手が負った怪我の重症度がどう影響しているのかを明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
計画の2年目となる前年度(2021年度)に大幅な計画の変更を行った。具体には、訪問インタビュー調査の対象者を3分の1程度(5,6名程度)に減らし、傷害重症度間の負傷後反応(ソーシャルサポート、情動調整行動と心理社会的回復要因及び受容との関連)の異同の質的検討は、計画を先送りにすることとした。そしてこの分の努力を、単一事例に基づく質的検討を充実させ、被面接者間の反応の異同を検討することや傷害の種類や重症度を統一させた被面接者集団のデータから、共通する負傷後反応を検討することに充てることとした。 2022年度はようやくインタビュー調査(面会を原則としている)を抵抗なく実施できる環境に落ち着き、上半期から被面接者の抽出を行った。結果的に、負傷経験を有する2名のアスリートに協力の同意を得、1名は所定の3回の面接を終えることができ、1名については調査準備中である。 また、上記の計画を補足するための研究を既存の量的データを基に遂行した。分析の視点は、傷害重症度や性別による負傷後反応の差異を検討することにあり、後者の反応の性差に関しては認められた。ただし、この反応の差異はサポート環境の違いが大きく関係していること(サポート環境が交絡変数となっていること)が示唆された。この結果は、本計画のキーワードであるソーシャルサポートの観点から、負傷後反応の異同に迫ることが妥当であることを示唆しており、本計画を強化するものであったと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
インタビュー調査を実施できるようになったが、初年度と2年目のCOVID感染拡大防止策に絡む調査実施の遅れや計画変更による影響が大きい。結果的に、2年目の変更案で示していた2本の研究論文の完成に多くの時間が費やされている。
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今後の研究の推進方策 |
計画はあと1年を残すのみであるが、一定の結論を見出すには、計画にゆとりをもたせたい。特に本計画は、国際学会での途中経過の報告を志向していることもある。COVID感染予防に関する渡航制限が解除されてきている国際的な動向をもふまえ、上記を叶えるために、本計画の期間延長申請を行うことを視野に入れたい。
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