研究課題/領域番号 |
20K11387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪精神医療センター(こころの科学リサーチセンター) (2022-2023) 大阪大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
中村 雪子 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪精神医療センター(こころの科学リサーチセンター), こころの科学リサーチセンター, プロジェクトチームリーダー (90548083)
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研究分担者 |
島田 昌一 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20216063)
小山 佳久 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40397667)
近藤 誠 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (50633012)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 抗うつ薬 / セロトニン / 運動 / セロトニン3受容体 / 難治性うつ病 / 内因性物質 / 抗うつ効果 / セロトニン3受容体 / 内因性 / 抗うつ |
研究開始時の研究の概要 |
我々は近年、運動による抗うつ効果にセロトニン3受容体が必須であることを報告した。しかし、運動によってセロトニン3受容体がどのように活性化されるかについては明らかになっていない。本研究では、セロトニン3受容体アゴニストになりうる内因性物質に注目し、運動による抗うつ効果のメカニズムを明らかにし、さらに「運動の抗うつ機序」に基づいた新たなうつ病治療薬への創薬展開を目指す。
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研究成果の概要 |
我々の検討により、SSRIによる抗うつ効果は5-HT1A受容体を介するが、一方運動による抗うつ効果は5-HT3受容体を介することが明らかとなっている。運動によってセロトニンが増加するが、なぜ運動による抗うつ効果が5-HT1Aでなく5-HT3受容体を介するのか不明であった。我々は内因性物質Xを見出し、この内因性物質Xが5-HT3受容体のアゴニストであること、内因性物質Xの存在下では5-HT3受容体が開かない低濃度のセロトニンでも5-HT3受容体が活性化すること、抗うつ効果を発揮することなどを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特に運動は一般的な抗うつ薬などが効かない難治性うつ病に対しても効果があり、副作用の少ないことが知られている。しかし適切な運動をすること、そして運動を維持して行うことは難しい。そこで運動の抗うつ効果を模倣できるような効果的な抗うつ薬の開発が望まれている。我々は、内因性物質Xを見出し、これが運動による抗うつ効果に必須な5-HT3受容体を活性化することを見出した。本研究の結果は、内因性物質Xに注目した難治性うつ病に対する創薬の開発に繋がると考えられる。
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