研究課題/領域番号 |
20K11403
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
竹田 正樹 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (00278459)
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研究分担者 |
日和 悟 同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (00771247)
廣安 知之 同志社大学, 生命医科学部, 教授 (20298144)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | cognitive function / darts / elderly people / exercise / training / ダーツ / 認知機能 / 脳血流 / 下頭頂小葉 / 注意機能 / ウェルネスダーツ |
研究開始時の研究の概要 |
人は40歳以降認知機能が低下しはじめるが、その低下とともに、特に引き算能力が低下する。高次脳機能の一つである実行機能のワーキングメモリと深く関与している引き算トレーニングは脳のシナプス活性化に有効と言える。高齢者用に開発されたウェルネスダーツは世界で唯一の引き算スポーツである。 本研究では、高齢者用に適したウェルネスダーツを用いて、①6ヶ月および1年間のダーツトレーニングによる認知機能低下抑制効果を検証すること、加えて、②ダーツゲーム中の脳の賦活状態をfNIRSを用いて計測することで、認知機能低下予抑制を目的としたダーツゲームの有効性を認知科学および脳科学の側面から検討するものである。
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研究成果の概要 |
若年健常者21名,高齢ダーツ熟練者21名(2年以上のダーツ経験者),高齢ダーツ未経験者21名3群に対して,ダーツ中の脳賦活状態を計測した.実験条件は,①狙う的を自身で考え,投げて刺さった3本の矢の合計点の計算(かけ算と足し算)し,持ち点からその点数を差し引く(引き算)通常のダーツゲームパタンと,②験者側が狙う的の指示を出し,かつ刺さった矢の合計点の計算や持ち点からの引き算を行うパタンの2条件下とした.fNIRSの解析結果から,①条件でどの的を狙うかを考えているプランニングの際に,高齢のダーツ熟練者は若齢者と同様の脳賦活状態となり,習慣的なダーツトレーニングの効果が確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳機能が働いている際は左脳及び及び右脳のどちらかの主に働く片側賦活状態が若年者の典型的なパタンとされている.fNIRSの解析結果から,自身で考えながらダーツを行うパタンにおいて,どの的を狙うかを考えているプランニングの際に,高齢のダーツ熟練者は若齢者と同様の賦活パタンとなり,高齢ダーツ未熟練者と統計的に異なる結果を得た.このことは,高齢者に於いてダーツを継続的に実施することは,実行機能の重要な要素である計画時の脳の賦活パタンが若齢者と似かよることを意味しており,ダーツの実施が脳機能の維持向上に役に立つ可能性を示唆するものである.
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