研究課題/領域番号 |
20K11412
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
齊藤 明 秋田大学, 医学系研究科, 講師 (90591751)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 野球肘 / 成長期 / 尺側手根屈筋 / 超音波エラストグラフィ / 危険因子 / 浅指屈筋 / 肘外反 / 前腕屈筋・回内筋群 |
研究開始時の研究の概要 |
成長期野球肘の発症には、投球時の肘外反ストレスが関与し、その抑制には前腕屈筋・回内筋群が作用する。成長期野球肘では投球側の円回内筋、尺側手根屈筋が硬くなることが報告されているが、投球時の外反ストレスとの関連は明らかにされていない。またこれらの硬さは野球肘発症の原因なのか、結果なのかも不明である。 本研究では、成長期野球選手を対象に前腕屈筋・回内筋群の硬さと投球時の肘外反ストレスを測定し、これらの関係性を明らかにする。また前腕屈筋・回内筋群の硬さが野球肘発症の危険因子となるか前方視的に検討する。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、前腕屈筋・回内筋群の硬さが成長期野球肘発症の危険因子であるかどうかを前方視的に検討した。1年間の追跡が可能であった314名のうち、野球肘を発症したものは76名(24.2%)であった。多重ロジスティック回帰分析の結果、尺側手根屈筋の硬さの増大は成長期野球肘発症の危険因子であることが明らかとなった。 成長期の野球選手において、尺側手根屈筋の硬さ評価は、野球肘発症の危険性が高い選手の抽出に役立つ可能性があり、野球肘を予防する上で有用な情報になると考えらる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成長期野球肘を有する選手では、前腕屈筋・回内筋群の硬さが増大することが知られているが、野球肘発症と筋の硬さとの因果関係は不明であった。本研究結果より、尺側手根屈筋の硬さ増大は成長期野球肘発症の危険因子であることが明らかとなり、野球肘発症のメカニズムを解明するための一助になると考えられる。また尺側手根屈筋の硬さ評価は、成長期野球肘発症リスクが高い選手を把握する上で重要な指標となる可能性があり、本症を予防する上で非常に有用な知見であると考える。
|