研究課題/領域番号 |
20K11417
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
星野 太佑 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (70612117)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 冷却 / 骨格筋 / 筋収縮 / AMPK / PGC-1a / ミトコンドリア / PGC-1α |
研究開始時の研究の概要 |
運動により筋のミトコンドリア増加などの適応が起きるが,その適応が減弱している場合がある.しかし,そのような場合においても,運動量や強度を増加させれば,同様の運動効果が得られる.そこで,運動によるミトコンドリアの増加の減弱化は,運動に対する感受性の低下によるのではないかと仮説を立てた.本研究の目的は,運動の効果が減弱する現象のメカニズムを,運動に対する感受性に着目して明らかにすることである.
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研究実績の概要 |
これまで,遺伝子発現に着目して,冷却による持久的運動の効果の減弱化のメカニズムを検証してきた.今年度は,収縮中の冷却がタンパク質合成に与える影響に着目し検討した. Wistar系雄性ラットを常温群と冷却群にわけ,常温群は水, 冷却群は氷水の入った袋を用いて,右脚の下腿前部を3分間冷却した. その後, 前脛骨筋を20 Hzにて1秒間電気刺激, 1秒間休息を30回繰り返すプロトコルを1セットとし, これを10セット実施した. 筋収縮2.5時間後にpuromycinを腹腔投与し, 3時間後に両脚の前脛骨筋を摘出した.摘出した筋から,whole proteinと抽出したミトコンドリアのサンプルに対して,puromycin抗体を用いたウエスタンブロッティングを実施することで,タンパク質合成速度を定量化した.その結果,whole proteinを用いて定量化した場合,非収縮脚に対する収縮脚のタンパク質合成速度の増加率に,冷却による有意な違いはみられなかった.次に,抽出したミトコンドリアサンプルを用いて,ミトコンドリアのタンパク質合成速度を定量化した.抽出したミトコンドリアサンプルの妥当性については,細胞質やミトコンドリアのタンパク質をwhole proteinのサンプルと比較することで確認した.定量化した結果,非収縮脚に対する収縮脚のミトコンドリアタンパク質合成速度の増加率が,冷却により低下する傾向がみられた (p=0.055).これらの結果から,冷却は筋収縮後のタンパク質全体の合成速度には影響を及ぼさないが,ミトコンドリアのタンパク質合成速度を低下させる可能性が示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在,成果を論文としてまとめて投稿しており,査読中となっていることから,ある程度研究は推進できていると考えられる.一方で,今年度の研究実績の概要から,冷却を伴う筋収縮は,運動によるミトコンドリア適応を阻害する可能性が示唆されたが,動物の個体数がまだ十分ではないため,実験をさらに追加する必要があると考えられた.
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今後の研究の推進方策 |
上述したように,冷却を伴う筋収縮は,骨格筋の持久的運動による効果を抑制する可能性が,明らかとなった.しかしながら,抽出したミトコンドリアのタンパク質合成速度の検証実験は,動物の個体数がまだ少ないため,実験を追加する必要がある.
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