研究課題/領域番号 |
20K11433
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
宮下 浩二 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (40403604)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | アイシング / 手掌 / 投球障害 / 予防 / 野球 / 肩 / スポーツ現場 / コンディショニング / 肩筋力 / 肩可動域 / 投球動作 / 障害予防 / 熱中症 / 肩内旋可動域 / 肩外旋筋力 |
研究開始時の研究の概要 |
手掌へのアイシング効果が深部温度を低下させることで熱中症予防に効果的であることは証明されているが、投球障害予防の観点で投球動作や運動器機能の分析をした研究はない。本研究は、手掌へのアイシングによる投球障害予防の効果を客観的に分析し、明らかにする。加えて、その方法により実際の野球の現場で有効なアイシングの方法を開発することを目的としている。投球障害の予防策の一つとして、有効なアイシング方法として提示することができる。特に昨今社会的問題になる甲子園大会等の暑熱環境下での投げすぎ問題の要因となる連投の影響を最小限に抑える方法となれば、投球障害を少しでも減らすことにつながる。
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研究成果の概要 |
本研究は、手のひらへのアイシングによって投球障害が予防できるか検証することを目的とした。実験的な測定では、手のひらを冷やすことで負荷をかけた後の肩の可動域制限や筋力低下を防止することが確認できた。さらに実際の野球の現場で大学野球選手を対象に介入研究を行った夏場の2ヶ月間、練習の後に手のひらのアイシングを実施させた。肩や肘の張りや痛みが軽減される選手も一定の割合でみられた。また、肩への直接的効果ではないが、熱中症予防や疲労対策に効果があったと感じる選手が約6割にのぼった。疲労軽減など全身のコンディションが維持されることで、投球障害を間接的に予防する効果も期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はアイシングの新たな効果を検証し、証明した意義がある。投球障害予防の観点から、アイシングの使用法については賛否がある中で、直接、肩や肘を冷やすことのリスクを避けながらも、肩の機能、投球動作を改善させる可能性が示された。さらには、実際の現場での実践研究にて一定の効果があることも証明できた。 本研究は現場での疑問から出発した研究であり、現場に還元できる効果的な研究であると考える。この方法が適応かを個別で評価し、活用することで投球障害予防の一助となることが期待できる。
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