研究課題/領域番号 |
20K11436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東京経済大学 (2021-2022) 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター (2020) |
研究代表者 |
鈴木 康弘 東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (00392697)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 陸上競技長距離選手 / スプリントトレーニング / 100m走 / 400m走 / 無酸素性能力 / 有酸素性能力 / 長距離選手 / 最大酸素摂取量 / ランニングエコノミー / 筋グリコーゲン / 長距離走者 |
研究開始時の研究の概要 |
低酸素環境でのスプリントトレーニングは、常酸素環境でのトレーニングと比較して無酸素性エネルギー供給系への刺激をより強めることができ、短時間の連続的・間欠的運動パフォーマンスが向上することが報告されているが、長時間の運動パフォーマンスに及ぼす影響については明らかではない。そこで本研究では、低酸素環境でのスプリントトレーニングによりスプリント力と筋グリコーゲン量が増加し、その増加は持久系運動パフォーマンスの向上に関与するという仮説を立て研究計画を作成した。
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研究実績の概要 |
我々の研究グループでは、陸上競技短距離選手を対象とした低酸素環境でのスプリントトレーニングは、スプリント力を向上させ、筋グリコーゲン濃度を大幅に増加させることが可能であることを報告しているが、同様の現象が持久系競技選手を対象としても認められるのか否かは明らかではない。そこで本研究では、陸上競技長距離選手を対象として、6週間のスプリントトレーニングが長距離走のパフォーマンスを向上させるか否かについて検討した。19人の競技レベルの高い大学生ランナーをコントロール群(n = 8)とトレーニング群(n = 11)に分け、トレーニング群は6週間で12回のスプリントトレーニングを実施し、コントロール群は12回の長距離トレーニングを実施した。介入前後において、最大酸素摂取量(VO2max)、最大下運動時の酸素消費量、トレッドミル上での持久力(TTE)およびオールウェザートラック上での100mおよび400mのスプリントタイムおよび3000m走タイムを測定した。コントロール群では介入後において、いずれの測定値も有意な変化は認められなかった。一方、トレーニング群ではTTE、100mスプリントタイム、400mスプリントタイム、および3000m走行タイムが有意に改善されたが、VO2maxおよび最大下運動時の酸素消費量には変化が見られなかった。これらの結果から、6週間のスプリントトレーニングは、高度にトレーニングされた長距離ランナーのスプリント能力と長距離走のパフォーマンスを向上させることが示唆されたが、有酸素能力には変化が認めらないことが示唆された。このことから、本研究における長距離走のパフォーマンスの向上はスプリント能力の改善だけでなく、無酸素能力の向上にも起因している可能性が高いことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで陸上競技長距離走選手を対象に2年間に渡って6週間のスプリントトレーニングを実施することにより、統計学的検定に耐えうる十分な数のn数を確保できた。また、日本のトップレベルにある競技力の高い選手1名を対象にスプリントトレーニングを行わせた結果、トレーニング後にスプリント能力が大きく向上し、その後に行われた日本選手権で自己ベストを大幅に更新したという事例研究も行うことができた。そのため、本研究の研究課題の進捗としては順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
トレーニング実験を十分に実施することができたが、これらの研究成果は学会や論文等で発表することができていないため、今年度はさまざまな学会において研究データを発表する。また、これらのデータを用いて現場のコーチや監督とディスカッションし、これまでは長距離走選手に対して必ずしも行われてこなかったスプリントトレーニングの効果について理解してもらえるように今年度は普及活動を実施する。
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