研究課題/領域番号 |
20K11456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 九州共立大学 |
研究代表者 |
花田 道子 九州共立大学, スポーツ学部, 講師 (80353168)
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研究分担者 |
滿園 良一 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (20200058)
辻本 尚弥 久留米大学, その他部局等, 教授 (70299519)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 発達障がい児 / スポーツ支援 / 運動能力 / 評価法 / 子どものQOL / 障がいの程度 / 運動教室 / 運動機能向上 / 運動機能 |
研究開始時の研究の概要 |
発達障がい児の多くは,社会性の問題だけでなく,姿勢保持や運動が苦手である.発達障がい児を対象とした運動教室では,社会性の育成とともに,これら身体についての問題の解消と運動能力の改善を目的に,バランスや姿勢制御,ボール遊びなどの協調運動を基礎とした種目を設定し実施しているが,これらの教室実施の基礎となる身体的な能力や効果判定のための基礎資料は十分とは言い難い.本研究では,先行研究(修士論文:発達障がい児の運動能力に関する研究)をもとに,体格および運動機能の測定・評価を経て,運動介入による機能の向上を目指した運動遊びの構築を行い,運動の有用性について縦断的に調査研究していくことを目的とする.
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研究実績の概要 |
発達障がい児の運動能力や生活能力に対する運動介入の影響について、本研究の結果、今回の被験者では障がいの程度が運動能力の変化に影響している可能性が示された。また被験者個々に注目すると、設定した測定項目では変化を捉えることができないものの、指導員の観察による日常動作や生活行動に改善がみられた。重心動揺測定では、幾人かの被験者に運動介入の効果がみられた。SDQに関しても下位因子の「多動」や総合的評価で支援の必要性が減少していた。QOL値についても、欠損値が多いものの多くの値で改善された。これらは一人一人を個別に丁寧に測定・観察することで、少しの変化でも評価することができることを示唆している。運動介入による発達障がい児の運動能力や生活能力に対する影響について、障がいの程度が運動能力の変化に影響を与えている可能性があることが示唆された。(花田道子、辻本尚弥、滿園良一) 知的障害児のサッカーミニゲームにおける脈拍数の変化について、知的障がい児を対象としたサッカー教室において、サッカーのミニゲーム時におけるPRや練習中の総移動距離など基礎的なデータを得ることができた。しかしながら、それらを説明しうる要因を明確にすることは課題として残された。練習全体について詳細な記録、特に練習に用いた運動やトレーニングメニューの種類と実施した時間などが欠かせない。本研究でもこれらを踏まえたデータの蓄積により、PRの変化の要因を検討できるようにすべきであることが課題として得られた。(花田道子、水落將護、辻本尚弥、滿園良一)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度当初はまだまだ教室を行うための、安全な環境が整えられなかった為、測定は行えたものの対象者の数の確保までに至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、コロナ前の環境に出来るだけ戻し活動を再開したい。また、支援する学生たちの確保と対象者についてアセスメントをしっかりおこない、縦断的に子どもたち一人ひとりを丁寧に評価できる環境を整え、発達障がい児が運動機能を獲得するための身体的なアプローチについて示唆を与え、次の課題の提案ができるように研究を進める。
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