研究課題/領域番号 |
20K11457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
鐘ケ江 淳一 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (90185918)
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研究分担者 |
海野 勇三 愛知学院大学, 教養部, 教授 (30151955)
黒川 哲也 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (50390258)
村末 勇介 琉球大学, 教育学研究科, 准教授 (10782344)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 国際教育協力 / カリキュラム・マネジマント / 援助の有効性 / 質的研究 / カリキュラム・マネジメント |
研究開始時の研究の概要 |
体育科教育の普及・振興に関する国際教育協力は、教育に関わる援助という性質上、長期的、持続的な活動が必要である。この分野での活動は長い歴史を有しながらも、そこでの「援助の有効性」やその検証過程・方法については未だ開発途上にあると言える。 本研究では、カンボジアにおける国際教育協力活動を事例として、国際教育協力の実施体制が地域レベルでの体育科教育の実行カリキュラムの達成状況にもたらす効果について実証分析(フィールドへの継続的観察とカンファレンス、インタビュー調査を中心とした質的分析)を行う。 この研究によって途上国の実情に密着した援助方略とその有効性を検証する方法論の開発に結び付くことが期待される。
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研究成果の概要 |
カンボジアでの国際教育協力活動を事例として、地域レベルでの体育科教育の実行カリキュラムの達成状況にもたらす効果について実証分析を行った。 ナショナルカリキュラムと関連について検討した結果、以下の点が示唆された。①COVID-19の影響もあり、知的教科が優先され、体育、芸術教科の普及振興については、コロナ前の段階に後退していることが推察された。②Sports for allを志向する教育政策が途上国の社会的文脈に投入される過程において当初の狙いとは別の機能(=ネガティブな機能)を果たしてしまうケースが確認された。特に、格差・貧困の悪循環から抜け出せなくなっている農村部ではその傾向が顕著であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際教育協力における援助活動では、ドナー側主導の協力が行われ、ドナー側と被援助側のニーズが合致していない例もしばしば見受けられる。地域レベル及び学校レベルの実行カリキュラムの達成状況の実証分析を積み上げることによって、「先進国/開発途上国」「援助する側/される側」の構図ではなく、「当事者同士の相互理解」「下からの能力開発に対する支援」といった国際教育協力の下での援助活動の実効性や有効性を考えていく上での有効な示唆が得られるものと考える。
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