研究課題/領域番号 |
20K11460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
古田 久 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (80432699)
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研究分担者 |
石川 泰成 埼玉大学, 教育学部, 教授 (00620197)
細川 江利子 埼玉大学, 教育学部, 教授 (60238748)
松本 真 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (70334141)
有川 秀之 埼玉大学, 教育学部, 教授 (80232057)
黒坂 志穂 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80580901)
菊原 伸郎 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (90319591)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 運動不振 / DCD / 課題指向的アプローチ / 小学校体育 / 運動が苦手な児童 / 課題分析 / つまずき / 運動に意欲的でない児童 / テキストマイニング / 運動が苦手 / 運動遊びが苦手 / 体育授業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,運動不振やDCD(発達性協調運動障害)に関わる学術的な研究成果に基づいて,拡張版の「運動(遊び)が苦手な児童への配慮の例」を提案することである。初年度は小学校学習指導要領(平成29年告示)解説体育編における運動が苦手な児童への学習支援策が基礎とする指導観(学習-指導理論・学説)や指導方略を明らかにするとともに,不十分な点がないか検討する。2年目は,学習指導要領の運動6領域における基本的な運動課題の分析と児童の「つまずき」の明確化を行う。そして最終年度は,前年度までの成果を統合し,運動領域ごとに拡張版の「運動(遊び)が苦手な児童への配慮の例」を提案する。
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研究実績の概要 |
研究代表者については次の2件の研究的取り組みを行った。第1は、埼玉大学教育実践フォーラムでの発表である。ここでは、まずDCD(発達性協調運動障害)と運動不振の関係性の整理を行った。石隈(1999)の3段階の援助サービスの考えを適用し、体育指導においては、1次的援助サービスはクラスの全ての子どもが対象、2次的援助サービスは運動不振が対象、3次的援助サービスはDCDの子どもが対象となると整理した。次に、DCDの改善に効果があるといわれている課題指向的アプローチの1つであるCO-OPアプローチを紹介し、学校体育授業への適用のあり方を論じた。第2は、桶川子ども大学での取り組みである。小学生5名を対象に、CO-OPアプローチをベースとした運動・スポーツの苦手克服に向けた講習会を開き、これまでの研究成果を応用して実践を行った。 本研究課題の分担者は6名いるが、紙幅の関係上,ここでは陸上運動担当の有川秀之の成果を以下に示す。 ハードル走は、足をハードルにぶつけた時の痛さ、ハードルの高さへの怖さなどによって、ハードリングだけでなくインターバルが上手く走れないなど、苦手な児童・生徒は少なくない。そこで、今年度は先に述べた課題指向的アプローチの考え方を適用し、小学校第5学年の31名を対象に、実際にハードル走の授業を行い、その効果を検討した。その結果、次の3点が明らかとなった。①ハードルバーを痛くない物にすることによって、足をハードルにぶつけた時の痛さ、ハードルの高さへの怖さなどに関する記述は全く見られなくなった。②学習者はハードルだけをリズミカルに走り超えることではなく、インターバル間も含めてハードル走を学習した。③ハードル走で歩数が3歩以外の児童は、リード足が左右交互なってもリズムを大切にしたり、インターバルを3歩でなく5歩でも走れたりすることを理解し、ハードル走をできるようになった。
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