研究課題/領域番号 |
20K11483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐野 淳 筑波大学, 体育系(名誉教授), 名誉教授 (50178802)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 機能 / スポーツ運動学 / 技術 / 技術分析 / できる / 機能運動学 / ポイント / コツ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、スポーツ技術の研究では「機能」的かつ現象学的立場に立つことの不可欠性を示して、技術分析研究の方法上の基本原理を示そうとするものである。そのために本研究は、以下の課題に取り組むものである。 ①Buytendijkの「機能」の概念について、技術研究を推し進めるという観点から改めてその概念の意味、本質的内容を深く究明する。②実際の動きの分析(技術分析)において、「機能」概念の視点からの具体的な分析を試みて、従来の分析研究との違いを明らかにする。③「機能」的視点に立ったスポーツ技術の分析方法およびその基本原理を示す。
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研究成果の概要 |
本研究は、スポーツ運動学の立場から、技術分析の新たな方法の構築に向けて有用な知見を得ようとするものであった。スポーツ運動学的技術分析は、バイオメカニクスのように客観的法則性からの技術分析ではなく、運動者の主観的法則性(意識、感じ)から技術分析しようとする方法であるところに特徴がある。本研究では、この分析法に、さらにBuytendijkの「機能」の概念を取り込むことによって、現場に有用な技術研究の方法論を構築することを目指した。そして、機能概念と動きかたに関わる意識と感じの関係について考察した。その結果、運動者の意識や感じは、技術的な意味をもつ極めて重要な意識や感じであることが導き出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Buytendijkの「機能」の概念を導入して技術解明の方法を提唱することは、学習者の「志向性」の観点から、課題解決のための動きの良し悪しの分析を行うという、現象学的方法の主張を意味している。またそれは、課題解決の仕方の学習者の受け止め方、考え方の分析に踏み込むことを意味する。スポーツにおけるこれまでの技術研究ではこのような視点がなく、まさにこうした点が本研究の学術的で創造的な視点であり、そこに学術的意義がある。また、この立場の方法は、現場にいる選手、指導者の意識や感覚の理論性に目を向けさせ、その重要さに気付かせるものであり、現場の情報交換を活性化させる方法だという意味で、社会的意義ももつ。
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