研究課題/領域番号 |
20K11484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
前田 稔 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20376841)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 学校図書館 / 病院患者図書館 / がん教育 / 保健体育 / 主体的・対話的で深い学び |
研究開始時の研究の概要 |
【背景】がん教育が2021年に中学で必修化されるが子供の興味関心を軸とした広がりがない。【問い】読書教育・学校図書館・患者図書館との協働の有効性の実証モデル確立の可能性。 【仮説】がん教育を支援する学校図書館サービスの工夫で、がん教育が促進される。 【独創性】学校図書館学や病院患者図書館の視点から主体的な学びの喚起方法と支援を探る。 【方法1】がん教育と関連する図書を収集しブックリストを作成し、活用方法を公表する。【方法2】国内外の学校や病院を訪問した質的調査と、全国の病院を対象とした量的調査。 【期待される成果】図書提供・展示・ブックトークのがん教育での有効性が明らかになる。
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研究実績の概要 |
当該研究では,1 がん教育と関わる中学校の実地調査,2 医療従事者側におけるがん教育に関する意識調査,3 病院患者図書館における実態調査に基づくがん教育への寄与,の3つが大きな要素として存在している。それぞれの実態調査と、医療政策および、健康教育や学校図書館・図書を通じた自己決定ないし選択の自由の確保と関係する理論とを結びつけることを企図している。なかでも、日本の中学校における新しい学習指導要領において、がん教育が新たに加わったことが、どのように実施されているのかという点や、諸外国の状況と比較した場合の特徴として何が提示できるのかという点についても探っていくものである。しかしながら,新型コロナウィルス感染症の拡大にともなう社会情勢は緩和されてきたとはいえ,1 どの中学校においても外部者を学校内に入れて安全に大学の研究に対応する余力がない状況である。2 医療従事者は,新型コロナウィルス感染症の影響からようやく日常業務に入り始めたばかりであり,がん教育の調査を受けることのできる状況ではない。3 病院患者図書館についても,患者と外部者の接点を可能な限り遮断することが未だ必要になっていることから,外部者が立ち入って調査することは難しい。以上の要因により、令和5年度も、学校司書と連携した資料収集、ウェブサイト作成作業の開始の2つに限定して研究を行った。ウェブサイト作成については、完成までは至っていないが、各種のがん関連の資料紹介のリストについて作成が終わっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症対策で学外者の入校は認められないことが原則となっていることから、余力のない状況の中学への調査活動は控えるべきであると判断した。同様に、病院に関しても、新型コロナウィルス感染症対応からの回復の途中であり、治療と直接的関係性が希薄な、がん教育に関しての調査を行うことについても差し控えた。中学校の学校司書とともに、中学校におけるがん教育と学校図書館に関する概要ホームページの作成準備を行ったが、関連する情報が多岐にわたり、状況整理中である。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ渦の社会情勢の好転にともない、各地の中学校が開放的になってきている。令和6年度はコロナウィルス感染症の収束に伴い、学校および病院への入構が 以前と比較すると容易に実現できることが予想できるため、現場業務との兼ね合いに慎重に配慮しつつも、研究を着実に進めていきたい。具体的には、がん教育と学校図書館に関するホームページの公開まで進めていくとともに、状況が許せば全国調査を実施することを検討したい。
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