研究課題/領域番号 |
20K11514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
岩倉 浩 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20378615)
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研究分担者 |
上田 陽子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80794809)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | GPR142 / トリプトファン / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
GPR142は、7回膜貫通型G蛋白共役型受容体の一つであり、最近、芳香族アミノ酸、中でもトリプトファンがその最も強いリガンドであることが報告された。GPR142は、膵、消化管等で高発現しており、膵、消化管ホルモン分泌調節に関わることが明らかとなってきた。一方、トリプトファンは、キヌレニン経路で代謝され、キヌレニン経路の代謝物は、免疫調節に重要な働きをしていることが知られている。今回、トリプトファン感知受容体であるGPR142が、キヌレニン経路の調節、また、免疫調節に関わる可能性について明らかにすることを目的に、モデル動物や、細胞株を用いた種々の検討を行う。
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研究成果の概要 |
高度肥満者の胃において、GPR142発現が炎症性サイトカイン発現と相関しており、グレリン分泌細胞株MGN3-1細胞に対してサイトカイン添加を行うとGPR142発現が上昇することを見出した。GPR142シグナルが炎症調節に関わる可能性を、GPR142KOマウスを用いて、いくつかの消化管あるいは全身の炎症モデルで検討した。デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)腸炎モデル、エタノール投与胃炎モデル、全身性LPS投与モデルでは、野生型とノックアウト群で炎症レベルに有意な差は認め無かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの検討により、トリプトファン感知受容体GPR142の発現レベルが、炎症性サイトカインによって調節を受けることが明らかとなった。トリプトファンはそのキヌレニン系路による代謝物が免疫調節作用を持つことが知られており、トリプトファン濃度の感知が炎症調節に関わる可能性が考えられる。今回の炎症モデルでは、GPR142シグナルが炎症に与える影響は確認されなかったが、炎症によってGPR142発現が調節を受ける意義の解明が期待される。
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