研究課題/領域番号 |
20K11520
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
田中 秀和 立命館大学, 生命科学部, 教授 (70273638)
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研究分担者 |
山形 要人 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, 研究員 (20263262)
澤野 俊憲 立命館大学, 生命科学部, 助教 (60805597)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 脳梗塞 / リハビリテーション / 日常生活動作(ADL) / 神経回路リモデリング / シナプス可塑性 / プロトカドヘリン / 樹状突起スパイン / 接着分子 / アルカドリン |
研究開始時の研究の概要 |
平成29年の脳血管疾患による死亡数は11万人弱で、全死因の3位であった。しかしながら、治療手段は未だ不十分である。リハビリテーションが有効だが、このとき残存した神経がリモデリングを起こし、欠損した機能の一部を代償する。神経活動によって誘導されるアルカドリンは、神経回路リモデリングに関与する。本研究計画では、脳梗塞後のリハビリテーションで、アルカドリンが神経回路リモデリングに果たす役割を検討する。
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研究実績の概要 |
脳梗塞後、リハビリテーションにより、残存脳組織が再編され、欠損した神経回路機能を代償する。このとき、個体発生における神経回路形成過程の一部が再活性化すると考えられる。神経細胞が突起を伸ばし、正しい標的細胞とシナプス結合し、神経回路を形成するためには、突起同士を特異的に結びつける接着分子が必要である。特に神経活動で誘導されるアルカドリン(プロトカドヘリン8)の役割は興味深い。本研究は、脳梗塞後リハビリテーションで、アルカドリンが神経回路再編に果たす役割を明らかにすることを目指している。 過年度①脳梗塞範囲が個体間でばらつかないC.B-17マウス中大脳動脈閉塞モデルを用い、脳梗塞後14日間の自発運動が運動機能回復に有効であることを、行動実験で確認した。②神経細胞に色素Lucifer Yellowを注入して樹状突起スパインを可視化し、脳梗塞・自発運動によるスパイン密度変化を測定した。③スパイン密度制御性分子アルカドリンは、脳梗塞近傍の海馬歯状回などで劇的に誘導された。アルカドリン誘導には虚血後脳における神経細胞の過剰興奮が関与することが示された。④スパイン密度変化へのアルカドリンの関与を検討するため、Arcadlin遺伝子欠損マウスをC57BL/6からC.B-17系統に8世代戻し交配した。⑤脳梗塞・自発運動介入の有無によって、新たに病巣側脳内で増える細胞種がアストロサイトであることを同定した。⑥アストロサイトの遺伝子発現パターンを、脳梗塞・自発運動介入の有無により網羅比較し、スパイン数制御性分泌タンパク質であるリポカリン2が、運動介入によるスパイン数正常化に寄与する可能性を見出した。 2023年度は、アルカドリンが誘導された脳梗塞近傍の海馬歯状回顆粒細胞のスパイン形態・密度変化を、Arcadlin遺伝子欠損マウス(C.B-17背景)と野生型で比較した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遺伝子組換えマウスの遺伝的背景をC.B-17系統に合わせるための戻し交配に数年以上必要であるが、本研究計画が採択される以前より準備していたため、コロナ禍など数々の困難に対処し、研究を推進することができている。
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今後の研究の推進方策 |
アルカドリンが誘導された脳梗塞近傍の海馬歯状回顆粒細胞のスパイン形態・密度変化を観察対象とし、Arcadlin遺伝子欠損マウス(C.B-17背景)と野生型での比較を2023年度に開始した。2024年度は、これを推進し、統計的比較が可能な標本数を見積り、その結果を論文にまとめ、学術誌に投稿する。
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