研究課題/領域番号 |
20K11524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東京家政大学短期大学部 |
研究代表者 |
重村 泰毅 東京家政大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (20373178)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | コラーゲンペプチド / ヒドロキシプロリン / 血漿 / Pro-Hyp / Hyp-Gly / C2C / P2CP / コラーゲン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、コラーゲンペプチドを摂取した関節痛被験者の血液中ペプチド吸収の変化と、関節痛軟骨マーカー変化との間にどのような関係があるかについて調べる。本研究では申請期間内に下記の項目を実施する。 ①被験者血中の食事由来コラーゲンペプチド濃度変化を測定 ②被験者血中の関節痛軟骨マーカー変化を測定 ③統計的解析から血中関節痛軟骨マーカーと血中ペプチド濃度の因果関係を調べる
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研究実績の概要 |
令和3年度の研究2年目は、初年度に採取したコラーゲンペプチド12週間連続摂取後のヒト血漿の分析を進めた。コラーゲンペプチド摂取後に、血中でPro-HypやHyp-Glyなどのヒドロキシプロリンを含むペプチドの濃度が上昇することが明らかになっている。そこで、本分析でもPro-HypやHyp-Glyと遊離および総Hypをターゲットに、その血漿中の濃度変化を調べた。 40人以上の被験者から採取した血漿試料中のHypペプチド分析、そして同試料を加水分解処理後にアミノ酸分析を分析した。分析にはN末端誘導化試薬であるPITCとAccQのを用いて、プレカラム誘導化法を導入したHPLCとLC-MSを使用した。ペプチドの分析には内部標準物質として安定同位体標識ペプチドを使用した。 分析の結果、コラーゲンペプチド摂取後に血中のHypペプチドと遊離Hyp濃度は有意に増加した。さらにその傾向は、4週間と8週間連続摂取中の摂取前と1時間後でも見られた。また12週間毎日連続的に摂取した場合でも摂取から最大6時間後まで血液中でHypペプチドの有意な濃度上昇が確認できた。Hypペプチドの主要成分であるPro-HypとHyp-Glyを測定したところ、摂取から2時間をピークとして、両ペプチドの濃度は上昇し、6時間後には摂取前と同程度まで減少した。プラセボ群ではこのようなペプチドの濃度変化は確認されなった。またこのペプチド濃度の変化は、被験者のKLグレードによって摂取開始時と12週間後で、上昇した最大血中ペプチド濃度に差が生じていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究初年度はコロナウィルス感染状況が拡大していたため、被験者からの採血が予定より大幅に遅れた。そのため、令和3年度の研究進捗状況も当初の計画よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
コラーゲンペプチド摂取期間において、被験者の関節痛マーカーがどのように変化するかについて調べる。被験者から採取した血液試料を使用して、血中の関節痛指標となる軟骨代謝マーカーのⅡ型コラーゲン分解マーカー(C2C)とⅡ型コラーゲン合成マーカー(PIICP)を、ELISA法によって測定する。さらに、コラーゲンペプチド摂取期間での被験者関節の状態に関して、摂取期間中に得ている被験者の主観的な評価から状態変化を調べる。これら40名近い被験者ごとの結果をKLグレード別に評価を行い、相関関係について調べる。KLグレードによって、ペプチド吸収に相関性や特徴がみられるかを確認する。これら最終年度に得られる結果と、血中へ吸収されたアミノ酸とペプチド態のHyp濃度との関係性についてどのような相関性がみられるかを検討する。
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