研究課題/領域番号 |
20K11529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松島 充代子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (10509665)
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研究分担者 |
川部 勤 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (20378219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フラボノイド / Nrf2 / オートファジー / HO-1 / p62 / heme oxygenase-1 / ストレスセンシング / 細胞膜 |
研究開始時の研究の概要 |
フラボノイドは天然の機能性成分で、多彩な細胞保護効果を示す。本研究ではフラボノイドは共通した起点となる細胞膜でセンシングされ、普遍的な生体防御機構を誘導すると考え、細胞がフラボノイドを感知するストレスセンシング機構を探索・同定し、フラボノイドの多彩な細胞保護効果の発揮の出発点となる分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究ではケルセチンにより誘導されたHO-1がオートファジーの制御に関与することを明らかにした。ケルセチンはp62の発現とリン酸化の誘導による選択的オートファジーを誘導し、p62の誘導とKeap1-Nrf2システム間で正のフィードバックループを形成する可能性が示唆された。HO-1の欠失はケルセチンによるp62の発現誘導を増強させたことから、HO-1がp62の発現を負に制御している可能性が示唆された。以上の結果より、ケルセチンによる選択的オートファジーの誘導は、HO-1により制御され、細胞保護作用の発揮に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレスは老化、炎症性疾患、アレルギー性疾患などさまざまな疾患の病態形成に関与し、ストレスによって誘導される生体防御機構がこれら疾患の制御の基盤となっている。フラボノイドは野菜等から摂取できるため、健康状態や疾患感受性に合わせたフラボノイドを含む食事指導を行うことで、より安全にかつ効果的にさまざまな疾患の発症を予防・軽減できる。本研究でフラボノイドがいかにストレスセンシング機構を作動させ、対応する生体防御機構を誘導するかを評価することにより、生体防御の強化やアンチエイジングに貢献し、これからの超高齢社会にも低コストで十分に対応できる対策を構築できる可能性があると考える。
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