研究課題/領域番号 |
20K11543
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
辻 雅弘 京都女子大学, 家政学部, 教授 (80579467)
|
研究分担者 |
藤井 律子 大阪公立大学, 人工光合成研究センター, 准教授 (80351740)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 低出生体重 / 胎児発育不全 / 母乳中成分 / 注意欠如・多動性障害 / 生活習慣病 / 肥満 / 発達障害 / ADHD / 腸内細菌叢 / プロバオティクス / 低出生体重児 / 神経発達障害 / 母乳 / ラット |
研究開始時の研究の概要 |
研究A) 独自に開発した低出生体重―多動モデルラットを用いて、脳の局在を重視したイメージング解析を行い、ADHDの病態を解明する。 研究B) ラクトフェリン補充が、ADHD発症予防に有効かどうか、さらにその作用機序を検討する。
|
研究実績の概要 |
計画していた実験を概ね終了させた。オスラットにおいて、ラクトフェリン補充によって低出生体重仔の多動をやや軽減させる傾向が認められたが、統計学的に有意な効果ではなかった。低出生体重仔は腎臓のネフロン数が有意に減少しており、ラクトフェリン補充によって、部分的にその減少を軽減する効果を認めた。 疫学研究によって低出生体重児は成人期に生活習慣病に罹患しやすいことが分かっており、女性の方がその傾向が顕著である。メスラットを用いて、低出生体重仔に高脂肪食を食べさせ、生活習慣病に関連する内臓臓器を調べた。低出生体重仔は、より肥満になりやすい傾向を呈したが、標準体重で出生した仔との差は統計学的に有意ではなかった。低出生体重仔は小腸が有意に長くなっていたが、他に顕著な表現型は呈しておらず、従って、ラクトフェリン補充の効果も明確ではなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題は2022年度で終了予定であったが、進捗がやや遅れ、2023年度中に実験を終了した。 本研究では、ラクトフェリンの有効性は明瞭ではなかった。また、子宮内低灌流モデルラットの表現型も軽度であった。以上のように得られたデータの多くはネガティブデータであったが、2024年度は論文作成を行い、本研究課題を完遂させる計画である。
|
今後の研究の推進方策 |
ラクトフェリンの効果は弱いものであったが、僅かに有益な効果も認めており、2024年度は論文を作成しジャーナルに投稿する。 将来的にラクトフェリンを臨床応用するためには、補充方法の見直しが必要である。例えば、母獣の妊娠中から補充を開始するなどの工夫が必要である。
|