研究課題/領域番号 |
20K11558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森永 秀孝 九州大学, 医学研究院, 特任助教 (70444792)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エピジェネティクス / 脂質代謝 / PPARα / トランスジェニックマウス / DOHaD |
研究開始時の研究の概要 |
近年、胎児期~乳児期に経験した栄養環境が何らかの形で成人期に発症する疾患に影響を与える概念が提唱されている(DOHaD仮説)。この機序として「遺伝子のエピゲノム修飾」が関与していることが示唆されている。我々はエピゲノム修飾と肝臓の代謝機能との関連を検証した結果、生後2日目から16日目の乳仔期マウスの肝臓において、PPARαが脂質代謝関連遺伝子の脱メチル化を亢進することを見出し、乳仔期にPPARαが調節したメチル化の程度が成獣期まで記憶されること報告した。今回我々は肝臓における代謝臓器としての機能成熟過程とDNA脱メチル化の関連と成人期での生活習慣病とDNA脱メチル化の関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
我々は胎児期から乳児期におけるエピゲノム修飾が成人期での生活習慣病発症の一因となっている可能性を示すため、肝臓における代謝臓器としての機能成熟過程とDNA脱メチル化の関連を明らかにし、さらに成人期での生活習慣病とDNA脱メチル化の関連を明らかにすることを目的として研究を行っている。今年度は、まず野生型マウスにおけるメチローム解析を行った。胎生期18.5日齢、生後2、16、28日齢から肝臓を採取し、Whole Genome Bisulfite Sequenceを行った。解析した結果、2日齢から16日齢にかけて劇的にDNAメチル化状態が変化していることが判明した。主に造血関連遺伝子や脂質代謝遺伝子のメチル化状態に変化が生じており、この期間が肝臓の機能成熟に大事な時期であることが明らかになった。また、胎児期から乳児期における栄養環境がエピゲノム記憶として記憶・維持されて将来の健康や疾患発症に関連するという仮説を実証するために、時期特異的にDNA脱メチル化を誘導するマウスを作成する予定であるが、今年度はloxP配列で挟まれたpoly A cassette(STOP)の下流にdCas9にTETが連結した構造を持つベクターを作製した。このベクターを培養細胞(HEK293)に遺伝子導入を行い、AAV-Creを作用させることでdCas9-TET融合蛋白質の発現が確認終了しており、理研にてトランスジェニックマウスを作成する予定である。
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