研究課題/領域番号 |
20K11563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
青柳 共太 杏林大学, 医学部, 准教授 (50453527)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖尿病 / 膵β細胞 / インスリン分泌 / ミトコンドリア / マイトファジー / オートファジー |
研究開始時の研究の概要 |
肥満などによりインスリン抵抗性が発現すると、膵β細胞は代償的にインスリンを過剰に分泌するが、慢性的なインスリン過剰分泌は「膵β細胞の疲弊」を招き、インスリン分泌能の漸減を経て最終的にはインスリン分泌不全へと至る。ところが、この糖尿病発症過程において重要な役割を果たす「膵β細胞の疲弊」の分子機構は明らかではない。本研究は「膵β細胞の疲弊」とマイトファジーの関連について明らかにすることを目的とした。
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研究成果の概要 |
インスリンは膵β細胞から分泌される血糖降下ホルモンで、血糖値の恒常性維持に不可欠である。日本において、慢性的な高血糖を主徴とする2型糖尿病の大部分はインスリン分泌不全を成因としている。膵β細胞のミトコンドリアは血糖依存的にインスリンを分泌する上で重要な役割を果たしているが、糖尿病患者の膵β細胞では機能不全となったミトコンドリアが蓄積していることが報告されていた。本研究では膵β細胞特異的なマイトファジー(機能不全となったミトコンドリアを分解するオートファジー)を可視化するマウスを用い、ミトコンドリア品質管理の破綻が膵β細胞からのインスリン分泌不全の形成に重要であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではこれまで技術的に困難であった膵β細胞におけるマイトファジーを評価する実験系を構築した。また、本研究により、膵β細胞におけるミトコンドリア品質管理機構が破綻することがインスリン分泌不全を惹起し、糖尿病発症の一因となる可能性が明らかとなった。このことは膵β細胞におけるミトコンドリア品質管理を維持することにより、2型糖尿病の発症を抑制する新規治療法の開発につながるものと期待される。
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