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食事による乳癌発症予防‐高脂肪食摂取時のリコペンの効果

研究課題

研究課題/領域番号 20K11572
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59040:栄養学および健康科学関連
研究機関中村学園大学

研究代表者

竹嶋 美夏子  中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (00241183)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード乳がん / リコペン / 一次予防 / 乳癌
研究開始時の研究の概要

日本人女性において著しい増加がみられる乳癌は、食生活の欧米化による栄養過多からくる肥満などがリスクを上昇させるといわれ、食生活の改善が重要である。近年、野菜や果物に含まれる植物由来のフィトケミカルは、乳癌のリスクを低下させる、逆に高脂肪食は乳癌のリスクを増加させることが報告された。そこで本研究では、トマトやスイカに含まれ、フィトケミカルの中でも強い抗酸化成分として知られているリコペンの乳癌発症予防効果を高脂肪食でEthylmethane Sulfonate (EMS)誘発乳癌発症モデルラットを用い検証する。さらに、リコペンの乳癌担癌マウスモデルによる乳癌進展に対する抑制効果を検証する。

研究実績の概要

本研究では、リコペンの乳癌発症予防効果を高脂肪食でEthylmethane Sulfonate (EMS)誘発乳癌発症モデルラットを用い検証し、さらに、リコペンの乳癌細胞移植マウスモデルによる乳癌進展に対する抑制効果を検証することを目的としている。
これまでにリコペンの乳癌発症予防効果を高脂肪食でEMS誘発乳癌発症モデルラットを用い検証を行ってきた。EMS誘発乳癌発症モデルラットは投与濃度が低く、経口投与のため、最も自然発症に近い乳癌モデルである。Wistar King A(WKA)メスラットを用い、高脂肪食(High Fat Diet32:HFD)にリコペン高含有トマトパウダー(TP:10%リコペン含有)を0.5%添加した(0.05%リコペン)、TP(+)群、リコペンを添加していない、TP(-)群に分け、乳癌の発症予防効果を検討した。ラットは、生後4週齢から12週間EMS添加飲料水を摂取させ、生後16週齢からは乳癌の発現を観察し、触診により腫瘍のしこりを触知した時点で摘出した。TP(-)群は9匹中4匹、TP(+)群は10匹中3匹に腫瘍形成がみられた。腫瘍の肉眼的形態は、TP(-)群ではすべて実組織だったが、TP(+)群では嚢胞状の組織がみられた。
先行研究においてTP(-)群の腫瘍は腺癌、TP(+)群では嚢胞状腺癌であった。本研究においてもTP(+)群において嚢胞状の腫瘍がみられており、リコペンが癌組織の分化を誘導することにより腫瘍の性状を変化させている可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

EMS誘発乳癌発症モデルラットの腫瘍形成までの期間が長く、高脂肪食におけるリコペンの乳癌発症の動物レベルでの検証を行うところまでしかできておらず、やや遅れていると判断した。
2024年度は、リコペンの乳癌細胞移植マウスでの腫瘍形成抑制効果の検証を行う。

今後の研究の推進方策

高脂肪食におけるリコペンの乳癌細胞移植マウスでの腫瘍形成抑制効果の検証においては、マウスに移植する乳癌細胞は、エストロゲン受容体 陰性、プロゲステロン受容体 陰性、HER2 陰性(トリプルネガティブ)のMDA-MB-468を用いる。マウスにこのMDA-MB-468を皮下接種し、腫瘍の形成と増大に対するリコペンの影響を検討する。マウスには、高脂肪食を給餌し、リコペン添加群とリコペン添加なし群で比較する。以上の研究により、リコペンによる乳癌発症予防効果の可能性を検討する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Sulforaphane suppresses the growth of EGFR-overexpressing MDA-MB-468 triple-negative breast cancer cells in vivo and in vitro.2022

    • 著者名/発表者名
      Yasunaga Asuka、Ono Misaki、Takeshima Mikako、Nakano Shuji
    • 雑誌名

      International Journal of Functional Nutrition

      巻: 3 号: 2 ページ: 1-8

    • DOI

      10.3892/ijfn.2022.26

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 若年女性における2つの糖代謝指標(グリコアルブミン・HbA1c)と関連する因子の比較検討2024

    • 著者名/発表者名
      河口雪乃、上村優里奈、今井克己、安武健一郎、森口里利子、竹嶋美夏子、小野美咲、上野宏美、田中知香、阿具根美和、竹田百合子、吉田ほのか、野崎剛弘、加藤正樹、河手久弥
    • 学会等名
      日本病態栄養学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 高脂肪食ラットに対するリコピン高含有トマトパウダーの添加効果2023

    • 著者名/発表者名
      竹嶋美夏子
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 高脂肪食給餌ラットに対するリコピンの肥満改善効果と酸化ストレス評価2023

    • 著者名/発表者名
      竹嶋美夏子
    • 学会等名
      日本栄養改善学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 健康増進イベントに参加した女性高齢者の栄養状態と食品摂取の多様性との関連2023

    • 著者名/発表者名
      上野宏美、小野美咲、今井克己、熊原秀晃、森口里利子、安武健一郎、渡邉啓子、竹嶋美夏子、鬼木愛子、江浦了香、阿具根美和、上村優里奈、河口雪乃、隈本志帆、一田木綿子、加藤正樹、河手久弥、野崎剛弘
    • 学会等名
      日本病態栄養学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Src 活性化ヒト腺癌細胞に対するスルフォ ラファンの抗腫瘍効果.2022

    • 著者名/発表者名
      小野美咲、Antonia Kaz、竹嶋美夏子、中野修治.
    • 学会等名
      日本がん予防学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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