研究課題/領域番号 |
20K11574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
菱木 はるか 千葉大学, 医学部附属病院, 特任講師 (80456061)
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研究分担者 |
戸村 道夫 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (30314321)
遠藤 真美子 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30436414)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 早産児 / 乳酸菌 / 感染予防 / 二重盲検試験 / プロバイオティクス |
研究開始時の研究の概要 |
早産児は感染症に対する抵抗力が弱く、重症感染症が問題となるため、免疫力を高める方法の開発が求められる。本研究は早産児に乳酸菌またはプラセボを1年間内服していただき、発熱日数、風邪の罹りやすさ、血液検査などを解析し、感染予防効果を検討する。早産児に対する乳酸菌の感染予防効果が明らかになれば、感染症が減り、児および保護者の生活の質を高め、さらには感染症診療に掛かる医療費削減にも繋がることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、早産児に対する加熱K15乳酸菌のウイルス気道感染症予防効果を明らかにすることである。不活化加熱乳酸菌を用いたランダム化二重盲検試験であり、早産児の免疫系細胞の網羅的な解析も合わせておこなっている。 2022年度は追加のエントリーはなく、参加者の定期受診(試験薬投与、健康観察日誌回収)を継続した。併せて、参加者の血液を用い、マススペクトロメトリー(CyTOF)による免疫系細胞の網羅的な解析も行っている (研究分担者:戸村道夫)。2022年度のうちにすべての参加者の試験食品内服が終了し、臨床症状などのデータの入力が終了した。データ確定後、キーオープン(試験食品群またはプラセボ群が判明)を行った。現在は解析を行い、論文発表準備の段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は前年度から引き続きCOVID-19感染症の流行が続いていたが、研究参加者の外来受診に大きな制限を生じることなく、定期的な受診を継続することができた。新生児外来定期受診や予防接種などとの同日診察、予約外受診や電子メールなどでの健康相談対応、検査結果の郵送など、参加者への便宜をはかった。研究期間中に生じた有害事象の確認や記載の統一などに関して、参加者にあらためて連絡を取った。計41名の参加者のうち3名が途中離脱した結果、2023年3月時点で36症例の定期受診が終了し、日誌の回収およびデータ入力、血液・唾液・便などの検体採取・保存、一部の検体解析が完了した。データ整理および入力に時間を要したことから、キーオープン(試験食品群またはプラセボ群が判明)は当初想定(2022年7月中)より遅れ、2022年12月末に行った。割付情報開示に伴い、解析を進めている最中である。結果によって順次追加解析を実施、データをまとめ、2024年3月末に研究完了を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題について、感染症、新生児、免疫アレルギー、看護スタッフ等、複数の専門分野のスタッフで議論を定期的に行っている。関連施設において行った別の乳酸菌試験の解析結果も併せ、早産児に対する乳酸菌の安全性、有効性について検証を重ね、ウイルス気道感染症予防以外の免疫調節効果に関する今後の研究に繋げる。
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