研究課題/領域番号 |
20K11589
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
土屋 勇一 東邦大学, 薬学部, 准教授 (10307738)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝線維化 / 線維芽細胞増殖因子 / 非アルコール性脂肪肝炎 / 増殖因子 / 修復 / 線維化 / 肝再生 / 非アルコール性脂肪性肝炎 / 臓器連環 |
研究開始時の研究の概要 |
①肝実質細胞および腎尿細管上皮細胞におけるFgf18遺伝子発現機構の解明 ②肝実質細胞におけるFGF18シグナル伝達機構の解明 ③肝臓/腎臓特異的なFgf18遺伝子欠損マウスの作製と肝障害に対する応答の解析 ④肝臓/腎臓特異的なFgf18過剰発現マウスの作製と肝障害に対する応答の解析 ⑤組換えFGF18タンパク質投与によるNASH治療効果の検討
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研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は世界中で患者が増加している疾患である。NASHの症状のうち最も生命予後に影響を与えるのは肝線維化であるが、その発症メカニズムには不明な点が多く、治療薬の開発は遅れている。我々は独自に樹立したNASHモデルマウスを用いて解析を行い、線維芽細胞増殖因子の一つであるFGF18がNASH増悪時の肝線維化に関与することを見出した。さらに肝細胞特異的FGF18過剰発現マウスを作製したところ、通常飼育環境下において肝腫大と肝線維化が亢進した。したがってFGF18は肝線維化の鍵となる因子であり、抗肝線維化薬の治療標的となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝線維化は様々な肝疾患で起こり生命予後に大きく影響するため、発症メカニズムの解明と治療薬の開発は急務である。肝線維化の病態モデル動物としては、マウスに四塩化炭素などを腹腔投与し炎症を誘発して線維化を誘導する実験系が頻用されるが、薬物の標的が炎症なのか線維化なのかを判別するのが困難である。本研究で作製した肝細胞特異的FGF18過剰発現マウスは炎症を介さずに直接線維化を誘導できることから、新たな病態モデル動物として肝線維化メカニズムの解明および治療薬のスクリーニングに利用できると期待される。
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