研究課題/領域番号 |
20K11594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 (2023) 大阪樟蔭女子大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
津川 尚子 神戸学院大学, 栄養学部, 教授 (30207352)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ビタミンD / 25-ヒドロキシビタミンD / 栄養改善 / カルシウム / 不足 / 欠乏 / 紫外線 / ビタミンD補給 / 授乳婦 / コロナ禍 / 母乳 / 疲労 / 天日干しきのこ / マイタケ / ビタミンD栄養改善 / 日常生活調査 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国においてビタミンD(VitD)不足・欠乏は高頻度にみられ、骨代謝をはじめとして 様々な健康影響が危惧されているが、わが国におけるVitD栄養改善の兆しはない。本研究の 目的は国民のサステイナブルなVitD栄養改善に貢献することである。この目的を達成するために、VitD栄養と日常生活および身体的・精神的疲労の関連性の検討(横断的疫学研究)、積極的取り組みを促す効果的VitD栄養改善方法の探索(介入研究)、食事からの効率的VitD補給方法の検討(食品分析および介入研究)、VitD必要量におけるカルシウム摂取量の影響の検討(横断的研究ならびに動物モデルを用いた基礎的研究)を行う 。
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研究成果の概要 |
成人男女の調査を行い、身体的・精神的疲労度がビタミンD栄養に影響することを確認した。日光照射したマイタケの摂取がビタミンD栄養改善に十分役立つことを確認し、さらに新規ビタミンD含有食品および紫外線照射によりビタミンDが増加する食品を新たに見出した。疫学調査と動物実験から、低カルシウム摂取が血中25(OH)D濃度低下の要因となることを見出した。授乳婦と乳児の栄養改善のために、授乳婦にビタミンDサプリメントを補給すると母乳中ビタミンD濃度は補給後5~10時間目に最も高くなることを確認した。ビタミンD栄養改善を効果的に進めるため、栄養改善マニュアルの作成に取組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究から、日本人のビタミンD栄養は約30年前に比べて低下していることがわかった。多くの疫学研究結果は、ビタミンD栄養改善の必要性を支持し、米国・カナダでは食事摂取基準の推奨量を15-20μg/日と策定した上で、強化食品の提供やサプリメントの利用を積極的に勧め栄養改善を行ってきた。しかし、わが国では積極的な改善対策は進められず、むしろ悪化の方向に進んでいる。わが国において栄養セルフケアを進めることは健康寿命の延伸と医療経済において重要であり、これまでのビタミンD栄養現状調査から一歩進んだ積極的かつサステナブルな栄養改善推進ステージへの移行において本研究成果は大きな社会的意義を持つ。
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