研究課題/領域番号 |
20K11598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
西向 めぐみ 岩手大学, 農学部, 教授 (40374730)
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研究分担者 |
内田 俊也 帝京大学, 医学部, 教授 (50151882)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エーテル型リン脂質 / 慢性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
エーテル型リン脂質の一種であるプラスマローゲンの血中での減少が、アルツハイマー病や動脈硬化症など酸化ストレスが原因となる様々な疾病において確認されている。そのため、プラスマローゲンの病態マーカーとしての有用性も示唆されるが、その機序や疾病との関係は十分に明らかではない。本課題では、合併症として動脈硬化症を発症する慢性腎臓病に焦点を当て、慢性腎臓病モデル動物の血中および病変部位や慢性腎臓病患者の血中のエーテル型リン脂質を解析する。これらの結果をもとに慢性腎臓病におけるエーテル型リン脂質を中心とした既存の疾病マーカーに代わる新規マーカーの提案および疾病の予防・病態改善につながる食品成分を開拓する。
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研究成果の概要 |
腎臓病モデルとして、アデニン摂取による誘導モデルを用いた。アデニン食摂取により、腎臓中ではコリン型のアルキルリン脂質(Alk)が減少し、プラスマローゲン(Pls)が増加した。さらに、アデニン食摂取による慢性腎臓表マウス腎臓を用いたex vivo実験を行ったところ、アデニン誘導による損傷を受けた腎臓では、物理的刺激により炎症関連遺伝子発現量が増加、エーテル型リン脂質生合成律速酵素AGPS遺伝子発現量が増加し、一方でコリン型Alkの減少とエタノールアミン型Plsの増加が見られ、AlkからPlsへの変換が促進されており、ストレスに対するエーテル型リン脂質の反応の一部が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腎臓病におけるストレスに対応するエーテル型リン脂質の関与を示唆する結果を得た。この結果は、エーテル型リン脂質の新たな生理機能を提案するとともに、ヒトの健康に大きく寄与しうるものである。
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